国土交通省と厚生労働省は災害発生時に、民間賃貸住宅を被災者向けの仮住まいとして円滑に借り上げられるよう、都道府県と不動産関連団体などとの連携体制づくりを後押しする。災害時の応急復旧活動の支援に関する事項を都道府県と民間事業者などが結ぶ災害協定の中で、民間賃貸の借り上げに関して取り決める際の、留意点や検討の視点などについて情報提供する。このほど、民賃借り上げ円滑化のための体制整備を検討する勉強会設置を決定。2月7日に初会合を開く予定だ。
勉強会は、国交省や厚労省のほか、東京都を始め東日本大震災の被災者を多く受け入れている都道府県や、全宅連、全住協などの不動産関係4団体などで構成。災害協定に関する事項を第一の課題と捉えており、なるべく早い段階での整理、情報提供を目指す。
国交省によると現在、宅建業団体と災害時の借り上げに係る協定を締結している都道府県は30超。詳細に取り決めているものもあれば、おおまかなものもあるという。勉強会では、敷金・礼金など借り上げの条件や退去時の対応など、協定に最低限盛り込むべき内容を整理。それを踏まえ、都道府県などに情報提供することで、協定を締結していないところは締結するよう、締結しているところも改めて内容を精査するよう促す。