三菱地所は、2001年から取り組み始めた「丸の内全体の付加価値向上」について、街ブランド戦略を再策定した。2001年に策定した戦略により、丸の内はビジネス機能やイノベーション拠点の創出といったビジネスセンターとしての整備に加えて、「働きやすい、にぎわいのある、文化的な、環境にやさしい」といった多様性のある街に向けた取り組みを行ってきたことで、この10年間で大きく街が進化。同社の調べによると、約10年前と比較して建物延べ床面積は1.6倍、店舗数は約2.9倍、平日・休日の歩行者通行量も大幅に増加しているという。
新戦略では、「世界でも最もインタラクションが活発な街」という基本的な考え方は踏襲し、激化するアジアの都市間競争や、丸の内の強みである企業集積を踏まえ、ビジネスセンター機能の更なる充実と街のグローバル化対応に重点的に取り組む。グローバル企業のアジアヘッドクォーター拠点として世界から選ばれる街を目指す。
具体的には、知的生産性に優れた国内外の高付加価値企業を丸の内に戦略的に誘致し、企業集積密度の高いフェイストゥーフェイスの事業機会を提供することで、インタラクションを誘発させる。更にワーカーに対しても、オンオフを問わずあらゆる角度から質の高いライフサポートを行う。
2012年は丸の内再構築を象徴する丸ビルが開業10周年を迎え、東京スカイツリーの開業、東京駅舎の保存・復元工事の完成、10月にはIMF・世界銀行総会が東京国際フォーラムで開催されるなど、東京の注目度も高まる。同社では、丸の内のキーメッセージを「MEET@Marunouchi」と定めて、丸の内再構築を推進していくとしている。
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