東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、マンションの買いやすさを表す指標「年収倍率」の2011年版を算出した。マンション価格(70平方メートル換算)を平均年収で割り、マンション価格が年収の何倍に相当するかを算出したもので、低いほど買いやすいことを示す。年収は、各都道府県の「県民経済計」を基に予測値を使用した。
全国平均は、新築マンション価格の年収倍率が6.27(前年比0.26ポイント拡大)、中古マンション(築10年)価格の年収倍率が4.32(同0.26ポイント拡大)で共に拡大。平均年収(437万円、前年比2万円減少)が減少した一方で、新築・中古マンション共に平均価格は上昇していることが要因だ。
新築マンション価格が上昇した背景には、東日本大震災の被災地を含む8県(青森県、岩手県、秋田県、群馬県、福井県、山梨県、和歌山県、島根県)で新規分譲が行われなかったことがある。供給が集中する形となった都市圏は価格水準が高いため、結果的に平均価格が押し上がった。
一方、中古マンション価格の年収倍率は2年連続で4倍超え。流通価格(1854万円)が前年比で72万円上昇したことが影響している。新築供給が各都市圏の中心部に集中しているため、周辺地域で中古需要が顕在化。流通価格の押し上げにつながった。なお、新築価格の年収倍率との差は1.95ポイントで前年と変わらず、単純比較では新築より年収約2年分購入しやすいことになる。
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