東京都がこのほど、都庁で『屋根貸しビジネス マッチング事業』のセミナーを開催した。物流施設を所有する法人企業やマンション管理会社、管理組合関係者など200人以上が出席した。
同事業は7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まったことを受けて着手したもので、発電事業者と建物所有者とのマッチングを図る内容だ。事業者が屋根部分について所有者と賃貸借契約を結び、太陽光発電を設置。電力会社への売電で得た収益の一部を、賃料として所有者に支払う流れを想定している。所有者には賃料収入に加えて、災害時の非常用電源として太陽光発電を利用できるメリットがあるという。事業者には35社が決定しており、建物所有者の募集を2013年2月末まで行っている。
今回のセミナーは、マッチングの初の機会という位置付け。都によると「募集開始後、早い段階で定員に達した」といい、当日は満席だった。谷上裕・環境局環境都市づくり担当部長は「関心の高さを感じている。非住宅を含めた未利用のスペースを活用できる、地域特性を生かしたビジネスモデル」と話し、事業者や所有者の参画を呼び掛けた。