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川崎駅前にキューブ型のビル竣工 野村不動産グループ

 野村不動産グループの野村不動産とNREG東芝不動産はこのほど、JR川崎駅前にキューブ型のオフィスビル「ラゾーナ川崎東芝ビル」(神奈川県川崎市)を竣工した。オフィスとしての生産性向上や、省エネルギー性に配慮した。NREG東芝不が土地と建物を所有し、全フロアを東芝に一括して賃貸する。 

 地上15階建て、延べ床面積10万4000平方メートル、ワンフロア2000坪で国内最大級という。入居企業の業務効率をアップするため、フロア中央には吹き抜けを設けて階段で上下階をつないだ。コミュニケーションを促進する。
 また、キューブ型とすることで、同等床面積の30階建て高層ビルと比べて外装面積は約70%に低減。更に地下階を設けない構造や、鉄骨部材に溶接加工の少ない部材を使用したことなどで建設コストを坪当たり60万円ほどに抑えた。
 外壁全面にはバルコニーを設け、通常は屋上に集約することが多い空調室外機を各階に分散設置した。冷媒配管長を最短にし、搬送動力を減らすことができるという。室外機の目隠しも兼ねた縦型ルーバーでは日射を効率的に遮蔽し、冷暖房負荷を低減につなげる。

 同ビルは、日本政策投資銀行の「グリーンビルディング認証制度」と「CASBEE川崎」で、いずれも最高ランクを取得している。
 開発地は、東芝の川崎事業所跡地の一角。NREG東芝不動産が、東芝から取得した。