国土交通省はこのほど、2012年11月から6回にわたって開催した有識者会議「地価公示のあり方に関する検討会」(浅見泰司座長=東大院工学系研究科都市工学専攻教授)の報告書をまとめた。
同検討会は、地価公示制度の創設から40年以上が経過し、公的土地評価を含めた不動産価格情報の入手環境が変化したこと、また、12年夏の「行政事業レビュー」において、「より効率的に事業執行すべき」との判定を受けたことから実施してきたもの。今回の報告書では、「地価公示は、国民生活の安心を支える重要な制度インフラ」とされ、その意義・役割、効果的な活用方法について、国民の理解が得られる取り組みを強化する必要性を指摘。更に、検討課題の1つに挙げられていた、調査地点を2人の不動産鑑定士で行う「2人鑑定」については、「地価公示の制度インフラの精度・信頼性を担保するための1つの方策で、相応の合理性がある」とした。
国交省では今後、今回の報告書で具体的な明言を得られなかった「必要な標準地数(調査地点数)」などにスポットを当てた検討を、引き続き行っていく予定だ。