三幸エステートはこのほど、東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のビル市況(3月度)を発表した。空室率は3.82%(前月比0.19ポイント減)で、再び低下に転じた。新規供給が低水準だったことに加え、既存ビルを中心に移転や内部増床ニーズがあったため。底堅い需要を背景に既存ビルで空室床解消が進む一方、新築ビルは募集条件が周辺既存ビルより高いケースが多く、空室床解消に時間を要している模様。
5区の平均賃料(1坪当たり)は1万9411円で、2カ月連続の微減となった。値ごろ感のあるビルに需要が集まっている。賃料相場の牽引役である新築ビルではテナント確保に時間がかかる傾向が見え始め、既存ビルでも賃料引き上げに慎重な動きが見られるという。