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省エネ化で1施設当たりのエネルギー消費量が低減 富士経済

 富士経済(東京都中央区、清口正夫社長)はこのほど、「18年版 業務施設エネルギー消費実態調査」をまとめ、施設ストック数やエネルギー消費量が多い業務施設7分野50業種のエネルギー消費特性を明らかにした。
 それによると、17年の総エネルギー消費量ランキングは、1位が事務所・オフィスビルで8億5643万GJ、2位が病院で1億7701万GJ、3位がシティホテルで9700万GJ。1施設当たりのエネルギー消費量ランキングは、1位がデータセンターで9万7629GJ、2位がシティホテルで8万4713GJ、3位が病院で2万1063GJだった。
 事務所・オフィスビルは、施設ストック数が73万1300件と群を抜いて多く、施設規模としては延べ床面積500平米未満と1万平米以上が増加し、二極化している。その一方で1施設当たりのエネルギー消費量は、消費の多い空調や照明の省エネ化が小規模施設でも進み、低減している。
 データセンターは、メガクラウドサービス向けの増加などにより施設の大型化が進み、延べ床面積2500平米以上の施設の新設が相次いでいる。データセンターの1施設当たりのエネルギー消費の内訳は、サーバーなどのICT機器、UPS、配電機器などが合わせて60%、空調が36%。
 この結果を受けて同社は、エネルギー自由化に伴う業務施設向け提案として、電力およびガス多消費業界へは、業界と接点を持つ事業者との連携による業界特化型プランの展開が注目されるとしている。