マンション・開発・経営

東京建物、Azumi Japan  古民家活用の旅館で地方創生へ

 東京建物と旅館ブランド「Azumi(アズミ)」を立ち上げたAzumi Japan(京都府京都市中京区)は21年3月、瀬戸内しまなみ海道に位置する生口島(広島県尾道市瀬戸田町)にアズミの第1号物件となる旅館「Azumi Setoda」を開業する。
 Azumi Setodaは、瀬戸田地区の古き良きまちなみのシンボルでありながら空き家となっていた約140年の歴史を持つ古民家「旧堀内邸」を活用した。貴重な建築様式を生かしたまま、日本の伝統建築の手法を用いて改装した。22室の客室と、庭園、あずまや、レストラン、バー、ラウンジなどで構成する。別棟に銭湯付帯型の宿泊施設「yubune」を新築し、同時に開業する。同施設には銭湯とサウナ、湯あがりラウンジ、客室(14室)がある。
 Azumi Setodaは、18年に尾道市が公募した「瀬戸田町古民家等活用事業」において、ナル・デベロップメンツ(京都府京都市中京区、早瀬文智・岡雄大共同代表)がその活用事業者に選定されたことにより計画がスタートした。
 旅館ブランドAzumiは、ラグジュアリーホテルチェーンのアマンリゾーツなどを創業したエイドリアン・ゼッカ氏と、ナル・デベロップメンツの早瀬氏、岡雄氏両共同代表が立ち上げた。東京建物は、不動産証券化の体系を活用しながら、Azumiと共に計画に取り組んできた。
 同社はAzumi Setodaを通じて、伝統的な要素を生かしつつ、地域に賑やかな連携をもたらす「地域を代表する宿」を目指す。