国土交通省が3月22日に公表した22年地価公示(22年1月1日時点)によると、全国の全用途平均は0.6%上昇(前年比プラス1.1ポイント)で2年ぶりに上昇に転じた。全国の用途別動向を見ると、住宅地は0.5%上昇(同プラス0.9ポイント)、商業地は0.4%上昇(同プラス1.2ポイント)でどちらも2年ぶりに上昇となった。
住宅地では、景況感の改善を背景に住宅需要が回復。都市中心部の希少性が高い住宅地や交通利便性に優れた住宅地では上昇が継続し、周辺部にも上昇範囲が拡大している。商業地では、都心近郊部で上昇に転じた地区が多く見られる一方、国内外の来訪客が回復していない地域や飲食店が集積する地域では、下落が継続している地域もある状況だ。同省地価公示室では「21年地価公示から回復が見られる」としつつも、コロナ前の水準とは言えず、回復途上である点を指摘している。