ライナフ(東京都文京区)は、スマートロックなどの技術を生かした同社提供の内覧管理サービス「スマート内覧」を利用している不動産仲介会社の担当者614人を対象に、2022年8月末にアンケートで実施した「内覧時の入室方法に関する実態調査」の結果をまとめた。物理的な鍵の受け渡しに手間があるため、内覧の候補から当該物件を外した仲介担当者が構成比で78・2%に上ることが分かった。
内覧時の入室方法は、「現地キーボックス」や「近隣業者や管理会社への鍵取り」が多い。その際に「所定の場所になく、内覧できなかった」担当者は、同88・3%だった。これらを背景として、日程調整も必要で時間に制約のある「鍵の受け渡しで管理会社を訪問すること」を面倒に感じている仲介担当者は7割以上になっている。また、紛失リスクを懸念する声もあった。
これらの問題の解消方法でスマートロックが選択肢になるが、専用部では鍵やドアノブの形状の関係で設置できない場合や、物件オーナーに全戸に設置を提案するなどの課題感がある。ただ、共用部のスマートロック化は比較的に容易なため、導入を検討しているという仲介担当者の回答もあった。