・老朽マンション建て替えに関心
・注文住宅の受注、改善には時間も
・空室リスクとコスト負担の天秤に
1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。年度の始まりということもあり、最近は、トップ人事が複数ラインクインするという傾向が続いていました。今週は、その傾向に変化が見られました。
1位は「三井不レジ、東京・恵比寿の築52年のマンション建て替え(2023/5/19配信)」です。マンション建て替えは、老朽化したマンションが増えていく中で、避けては通れないものですが、区分所有者の合意形成が難しく、時間もかかります。一方で、老朽マンションは増加しており、今後はこうした事例が増えていくものと予想されています。
4位には「大手住宅メーカーの23年4月受注金額 戸建て前年プラス1社のみ(2023/5/23号)」がランクインしています。ハウスメーカーの受注速報は、弊紙の定番企画です。マンションや分譲戸建て住宅が好調な中で、注文住宅は苦戦を強いられています。木材や鋼材などは輸入資材高などの影響もあり受注単価が上昇する一方で、件数が減少傾向となっていますので、昨今の状況を考えると受注改善には時間がかかりそうです。
「アットホーム、地場の不動産仲介業の景況感(2023/5/25配信)」は対象期間最終日の配信でしたが、6位にランクインしています。今回は1~3月のDI値を示したもので、首都圏と近畿圏の賃貸仲介業がかなり好調だったことや、売買仲介業も堅調という結果でした。この時期は、いわゆる繁忙期に当たり、コロナによる行動制限がなくなったことが大きな要因として上げられています。最近の物価上昇を受けて家賃を上げたいオーナーや管理会社が増えているようですが、既存の物件では家賃を上げると入居者が出ていき空室につながる恐れもあります。築年数や立地など個々の物件空室リスクとオーナーのコスト負担を天秤に掛ける難しい判断を迫られそうです。