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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(7月14~7月20日)

・大栄産業製の共同住宅用浄化槽1.8万基が不適合 国交省

・京成立石駅南口西地区再開発が都市計画決定 約700戸の高層住宅を整備

・全国13カ所で「TOTOグループ夏祭り」4年ぶりに従来規模で開催

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。まずは5位にランクインした「大栄産業製の共同住宅用浄化槽1.8万基が不適合 国交省(2023/7/19配信)」です。大栄産業とダイキアクシスが業務提携で販売された浄化槽。国が認定する仕様に適合していないことを公表したものですが、製造会社サイドとしては、安全性等に問題がないためそのまま使うようです。国交省は再発防止を求めました。こうした不適合問題は住宅・不動産業界に限らず、あらゆる業界で時々持ち上がりますが、企業の信用性・信頼度にかかわるだけに細心のチェック機能を働かせることが求められています。

 次に7位の「京成立石駅南口西地区再開発が都市計画決定 約700戸の高層住宅を整備(2023/7/14配信)」です。東京下町の葛飾区。最寄り駅は京成線の立石駅で、その周辺一帯が再開発で様変わりすることで、地元ではこれまでにない人流が創出され、新たな居住者でにぎわい町が発展すると期待しています。一方で、こうした再開発は東京都内や地方都市で盛んですが、タワーマンションを開発し、低層部に商業施設を誘致するという金太郎あめ的な開発と揶揄(やゆ)されることも少なくありません。各自治体は、消滅都市とならないよう定住人口を増やすことに懸命です。今後の再開発はいっそう質が求められそうです。

 最後は1位の「全国13カ所で「TOTOグループ夏祭り」4年ぶりに従来規模で開催(2023/7/19配信)」です。新型コロナウイルス感染症の位置づけが今年5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類感染症」に移行してから経済社会活動がコロナ前に向けて走り出したことを印象づけています。今年はゴールデンウイークも全国各地でにぎわいを見せましたが、花火大会や夏祭りも各地で復活しています。TOTOグループの夏祭りが1位にランクインしたということは、これを楽しみに待っていた人も多いということなのでしょう。国内外で暗いニュースが多い中で、明るい話題が上がることはうれしい限りです。

 

アクセスランキングトップ10 (7月14日~7月20日)

1位 全国13カ所で「TOTOグループ夏祭り」4年ぶりに従来規模で開催
2位 新社長に近藤学常務 新日本建物
3位 三栄建築設計が社長交代、創業者が暴力団への利益供与で勧告
4位 人事 国土交通省(2022/7/5号)
5位 大栄産業製の共同住宅用浄化槽1.8万基が不適合 国交省
6位 新資格、健全化へ本腰 投資用不動産業界に危機感
7位 京成立石駅南口西地区再開発が都市計画決定 約700戸の高層住宅を整備
8位 タスキ 不動産物件の管理運営 仮想とリアルを融合
9位 金融庁、集中ヒアリングで点検 〝ゼロゼロ〟出口対応 中企庁も政策転換へ(2023/7/14配信・ニッキン)
10位 レインズ 中古住宅流通市況(6月) 在庫数が大幅に増加 マンション価格は上昇続く