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DXに向けた「複数システム」で逆に新たな課題も jinjer

 クラウド型人事労務システム「ジンジャー」を提供するjinjer(東京都新宿区)は、企業の人事や情報システム担当者606人を対象として、2024年1月末に実施した「社内申請に関連するワークフローシステム利用」に関する実態調査の結果をまとめた。

 企業各社では現在、DXを見据えて、社内申請の効率化やデジタル化を目的に、ワークフローシステムを導入活用する企業が増えている。

 ただ、同調査結果によると、複数のシステムを導入した結果、全体の7割強の企業で逆に、新たな課題感が浮かび上がっている。

 現状のシステムの「利用数」に関する設問で最も多い回答は、「2つから3つ」(構成比35・0パーセント)となり、次いで、「1つ」(同23・2パーセント)、「4つから5つ」(同20・8パーセント)と続く。

 その利用場面は、複数回答可で多い順に、「勤怠」(67・8パーセント)、「諸経費」(59・9パーセント)、「人事(住所変更など)」(56・0パーセント)、「稟議」(51・3パーセント)、「支払い」(49・7パーセント)、「評価」(39・1パーセント)と続く。

 これらの利用場面で複数のシステムを活用しているために、課題を「やや感じている」(構成比61・5パーセント)と「かなり感じている」(同15・2パーセント)を合わせると、全体の7割強が複数のワークフローシステムの活用によって、かえって課題感が増している結果になっている。

 その新たな課題感の理由としては、複数回答可で多い順に、「他のシステムとのデータ連携(API連携・ファイル連携)」(39・3パーセント)、次いで、「セキュリティへの不安」(38・1パーセント)、「システムごとに操作性が違うため使いづらい」(35・0パーセント)と続く。

 今後、それらの課題感の解消策として、「同一ベンダー・同一データベースに統一した方がよい」と考えている企業は、「ややそう思う」(構成比63・0パーセント)と「非常にそう思う」(同32・3パーセント)を合わせると、9割強の企業で一気通貫に1つのシステムでデジタル手続きを完了できるワークフローシステムサービスを求めている状況にある。

 同社CPO(最高プロダクト責任者)の松葉治朗氏は、「申請関連業務は、全ての従業員に関わるため、誰でも使いやすいシステム選びが重要になる。従業員の変更の都度、複数のシステムでの情報更新の手間などを省くために、各システムにまたがる情報を1つのデータベースで一元化し、データベース内の従業員情報を更新するだけで各システムに自動で反映され、1つのIDとパスワードで申請業務を完結できるシステムを選ぶことが重要になる。企業の業務効率化を実現できる」とコメントしている。