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タワマンは、上層階と低層階が値上がりに期待大 マーキュリーRI

 不動産マーケティングプラットフォームを提供するマーキュリーリアルテックイノベーター(東京都新宿区)は、「タワーマンション階数別価格上昇率調査」の結果をまとめた。同調査結果によると、タワーマンションで値上がりが期待できる階層は、「上層階」と「低層階」であることが分かった。

 同調査は、同社提供の新築マンション市場調査・分析システム「Realnetマンションサマリ」の搭載データを基に、首都圏・関西・東海エリアの20階建て以上のマンションで、築20年以内、かつ、2016年以降に中古流通した住戸を分析し、「タワーマンションは何階を買うのがお得なのか」を調査した。

 同調査結果によると、価格上昇率を階数別に見ると、16階から20階以降と上層階に行くにつれて上昇し、51階以上は50階以下よりも15ポイント以上高くなっている。50階以上の部屋は、物件数自体も限られ、タワーマンションの中でも希少性が高く、価格上昇率も高く傾向にあるという。

 また一方で、最上階からの階数が多い(低い所在階)ほど、価格上昇率が高くなっている傾向もある。特に最上階から45階以上離れた低層階では平均で60パーセント以上も上昇している。
これらの結果から今回の調査では、総階数が高いマンションの上層階と低層階が総じて価格上昇率が高くなる傾向があることが分かった。

 同社によると、総階数が高いマンションは総じて規模が大きいことが多く、タワーマンションの中でも共用設備が特に充実し、物件自体の人気が高いことに加え、上層階のプラミアムプランはその希少性の高さが、一方で、低層階については基準階(不動産事業者が新築時販売価格を決める際に設定する、価格設定の基準となる階)との階数の差が大きくなり、総じて割安な価格で供給されていることが要因にある。また、上層階と低層階にはそれぞれにメリットやデメリットがあり、一概に何階が良いとは言えないものの、「価格上昇率」の観点だけで見れば、タワーマンションの中でも特に上層階と低層階は、将来的に値上がりが期待できるプランと言える、と分析している。