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大阪グレードAオフィス2024年通年で空室率上昇 コリアーズ調べ

 コリアーズ・インターナショナル・ジャパン(東京都千代田区)は、基準階面積が100坪以上の、主に賃貸用途のオフィスビルの中から同社独自の基準で選定した「大阪オフィスマーケットレポート/2024年第1四半期(1月から3月期)大阪市中心部・グレードAオフィス」を発表した。

 同レポートによると、ネットアブソープション(需要面積の増加分を推計する指標・吸収需要、期初空室面積プラス期中新規供給面積マイナス期末空室面積から算出)は、前期よりも増加した。
新規供給は、前期よりも減少したものの、2期連続して1万坪を超えた。一方、需要は前期よりも増加して2期ぶりに1万坪を超えた。

 新オフィスビルの「御堂筋ビル」は満床で稼働し、「アーバンネット御堂筋ビル」も高い稼働状況で竣工した。前期にオフィスフロアが部分開業した「JPタワー大阪」が2024年3月に竣工し、稼働率は上昇している。

 2024年は過去10年間で最大の新規供給となる見通し。需要は回復しつつあるが、新たな大型新規開設や拡張移転などの大量供給を消化するだけの力強さは見受けられず、2024年通年では需給が緩み、空室率は上昇すると予想している。

 また、空室率については、新規供給が需要を上回ったものの4・1パーセントと低い水準でほぼ横ばいで推移した。2024年通年では需給が緩み、空室率は5パーセント付近まで上昇すると予想している。

 更に、賃料については、新築物件の内定率の改善によって、足元では上昇が見られるが、供給が積み上がっていく2024年末には、需給バランスの変化とともに、賃料水準は緩やかに下落すると予想している。