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インボイス制度開始1年で対応済みは6割に インフォマート調べ

 インフォマート(東京都港区)は、バックオフィス業務向けに同社で展開しているデジタル化クラウドサービス「BtoBプラットフォーム」の利用中の企業と、未利用の企業の合計6915人を対象に、2024年9月に実施した「インボイス制度施行から1年が経過した現状に関する実態調査」の結果をまとめた。

 同調査結果によると、インボイス制度に「対応できている」という回答者は6割に上る。ただ、同制度によって、「処理時間が増えた」のは、発行側で2割以上、受領側で3割以上にも上っている。一番に苦労している点としては、1割が「発行する適格請求書の記載要件チェック」と回答している。

 また、紙でのやり取りの多い業界別で見ると、建設業界では2割近くが「適格請求書発行事業者と免税事業者等の管理」に苦心していると回答している。

 これらの課題感の解消策としてシステム導入が進んだことで、電子でのやり取りする請求書は、発行側で5割以上、受領側で8割以上が増えている。

 同社では、「こうした状況を打破するには、ITツールの上手な活用が大切となる。ただ、請求書のPDF化やAI―OCR(人工知能による光学的文字読み取り機能)によるデータ化といった手間をかけずに、初めからデジタルデータで処理することが煩雑な作業や保管の手間、コスト面からも有効になる」と指摘している。