THIRD(東京都新宿区)は、AI(人工知能)技術を用いて同社で展開しているAI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」と、竹中工務店(大阪市中央区)が運営するクラウド型ビルOS「ビルコミュニケーションシステム(登録商標)」(略称・ビルコミ)との共同サービスの早期実用化に向けた両社のシステム間でのデータ連携を完了させた。建物管理の業務の効率化のほか、各種データをTHIRDのAI技術で解析し、故障の予兆を検知し、効率的な予知保全システムの構築を図る。
不動産管理業界では、人手不足などを背景に業務の効率化が喫緊の課題となり、センサーやロボットが収集するデータを活用するスマートビルの管理手法が注目されている。両社のシステムを連携させることで、「ビルコミ(登録商標)」に集約された中央監視装置の情報や建物の設備情報、センサーなどから得られる建物のビッグデータを「管理ロイド」で簡便に確認できるようにする。
例えば、中央監視装置のデータを「管理ロイド」の点検データとして活用することで、点検業務の効率化を図れる。不具合の発生時には各設備のデータを対照し、警報発生時には優先度に応じて自動的に不具合報告を起票し、現場とのスムーズな連携を実現できるようにする。2025年度中に竹中工務店に関連する不動産物件での管理現場での工数削減を検証する実証実験、実物件での導入を始める。