Pick Up!
- 賃貸不動産経営管理士など資格試験の結果が上位に
- 三井不が筑波大学と産学連携協定
- 日鉄興和不などがブランディング強化の新CM
今回は年末年始のニュース配信休止期間を含め、3週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。
ランキングの首位となったのは、「賃貸不動産経営管理士試験、24年度35点が合格ライン(2024/12/26配信)」です。昨秋以降の不動産関連資格試験シーズンを経て、今回の集計期間中は各試験の結果についての記事が多く配信されており、中でも閲覧数が多かったのが賃貸経営管理士試験でした。今年度試験の合格者数は7282人で、合格者の累計は10万1761人と10万人の大台を突破。また合格基準は35問以上の正解となっています。このほかにも、マンション管理士試験結果(2025/01/07配信)が2位となったほか、過去の記事からも賃貸経営管理士試験実施速報(2024/11/26号)やマンション管理士試験実施速報(2024/11/26配信)、宅建試験結果(同)もランクインしており、トップ10のうち半分を資格試験関連記事が占めました。改めて、不動産事業の実務に直結する各種資格への注目度の高さと共に、そうしたニーズに対応した記事の重要性を実感する結果です。
次にご紹介するのは、3位の「筑波大学×三井不動産 産業創造へ協定書締結(2024/12/31・2025/1/7号)」です。三井不は以前から産学連携を積極的に進め、イノベーションや新ビジネスの創出に取り組んでいますが、今回は同大との協定締結により、筑波研究学園都市街づくりを通じた〝新産業創造〟を目指す試み。更につくば市は、三井不として継続的に産官学連携に取り組んでいる日本橋エリアや「柏の葉スマートシティ」とも鉄道・高速道路による直通アクセスが可能な地域のため、複数エリアの有機的な連携も視野に入れた協定です。大手不動産ディベロッパーの街づくりにおいて、個別エリアの開発にとどまらず、複数エリアでの事業を通じた相乗効果の創出を目指す取り組みの好例と言えるでしょう。
最後に、通常記事とは少し方向性が異なりますが、6位の「日鉄興和、俳優の横浜流星さんを起用したCMシリーズ最新作を開始(2024/12/27配信)」をご紹介します。内容は、横浜流星さんが日鉄興和不動産のマンションブランド「リビオ」のオーナーを演じた新CMを制作、放映するというもの。例年、年末年始は企業CMが刷新されることの多い時期でもあり、今回は9位にも東急リバブルの新CMについての記事がランクインしています。いずれも人気俳優が登場し、各社及びブランドのイメージアップを図る映像で、特定商品の訴求やそれによる直接的な販売促進といった趣旨ではなく、企業のブランディング戦略として展開されている点が共通しています。ランク外の記事でも同様の記事が散見され、人口減少や世帯の多様化と共に、土地やマンション等の高騰も進む中で、限られた顧客から信頼を獲得し、商品やサービスを選んでもらえるよう、各社がイメージ向上に力を入れている様子が伝わります。なお、企業プロモーション関連の記事は、ニュース性や主体となる企業への注目度だけでなく、起用する著名人の知名度等により業界外や一般層からのアクセスが大きく増減する傾向にあります。そのため、原則としてこの週刊ニュース解説記事では取り扱いませんが、今回は複数がランクインしたこともあり、俯瞰(ふかん)的な視点から例外的にご紹介しました。