現在開かれている197回臨時国会は、今夏起きた豪雨や北海道での地震に対応するための補正予算を全会一致で成立させ、注目は入管法改正案の成否に移った。正式には出入国管理及び難民認定法と呼ぶが、一般のマスコミでは、〝外国人材活用法〟としている。しかし、その名は当たらないのではないか。
▼今回の改正では、一定の能力を持つ外国人の受け入れを増やすもので、一定の知識が条件の「特定技能一号」と熟練した技能が条件の「同二号」の在留資格を新設した。ただ、当初どのくらい外国人の受け入れを広げるのか、など法案の根幹部分を政府は明らかにしなかったため、野党はもちろん、「実質上の移民政策」と自民党の一部も批判した。多くの部分が法律には書かれていないこともその対象だ。
▼こうした手法は、カジノ法案でも見られたもので、重要なことや反対が多くなりそうな部分については、省令で決めるとしている。省令なら国会を通す必要はなく、制度をスタートさせて不具合があったら、すぐ直すことができるフレキシビリティに溢れたものと主張する向きもあるが、これも当たらない。
▼「羊頭狗肉」のような法案を臨時国会で成立させ、来年4月から施行させたいという政府の思惑は、民主国家に当たらないのではないか。与党、野党の後ろには国民がいることを政府には今一度思い知ってほしい。