売買仲介

ADワークスG中期経営計画 収益不残高を再拡充 500億円規模に倍増

 ADワークスグループ(東京都千代田区、田中秀夫社長)は7月14日、23年12月期を最終年度とする3カ年の第1次中期経営計画の説明会を開いた。(1)資本効率を高め、超過利潤を生み持続的に向上させる経営を目指す、(2)外部資源を積極活用し、創造性と先進性に富んだ組織力を育む、(3)顧客の対象を拡張し、商品・サービスを広く提供する――の3点を基本方針とし、それに対応した12の施策を掲げた。

 中でも、既存事業を太くする施策として「収益不動産残高の再拡充」に重点を置く。20年12月末時点で246億円だった収益不動産残高を、23年12月末には500億円規模に引き上げる。同社では近年、同残高は230億円前後の横ばいで推移してきた。約2倍に増やすことについて田中社長は、「高い目標ではあるが、商品企画力も向上しているので実現可能だ」と述べた。

 また、リート事業による事業基盤の増強にも取り組む。既に「REIT準備室」を設置。22年度中に私募リート組成を目指す。更に、不動産特定共同事業法に基づく小口化不動産販売事業のコア事業化を目指す。18年からスタートしており、現在第5弾の商品化を進めている。「市場拡大が見込める有望な事業」(田中社長)であるとし、人員増強に取り組んでいるとした。そのほか、22年4月に新設される東京証券取引所の「プライム市場」への上場を目指すことも表明した。

 今回の中期経営計画は、新型コロナウイルスという想定外の状況と、持株会社体制となって決算期が変わったことを加味し、前身のエー・ディー・ワークスによる第6次中期経営計画の仕切り直しとして策定した。