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築古団地に新たな魅力!法改正でコンビニやシェアオフィスの設置が簡単に

■団地再生を促す「改正地域再生法」。バス路線新設も対象、URが支援

改正法により、各地の市町村や住民、企業などで作った「地域再生協議会」が団地再生の事業計画を作れば、いろいろな分野で行政手続きを省き、スピーディーに物事を進められるようになった。

たとえば、住宅以外のお店の設置許可が受けやすくなる。コンビニエンスストアもその一例で、もしコンビニが設置されれば、足の悪い高齢の団地住民にとても便利になる。事務所の立地が制限されている「第一種低層住居専用地域」で、小学校の跡地をシェアオフィスなどに使うことも想定されている。

住民の〝足〟となるバスの路線を新設したり、乗合タクシーの事業を始めたりすることも対象だ。電車の駅や町の中心部に出ていくことが簡単になり、通勤、通学をする若い人たちに対しても、団地のセールスポイントになる。

団地内に物流拠点を作ることも想定されている。異なる複数の宅配便業者の荷物を集め、1社がまとめて配送できるようにして業務を効率化することが狙いだ。このほか、改正法では、有料老人ホームの新設や介護事業者の指定手続きも簡単にする。

また、独立行政法人都市再生機構(UR)がみずからの管理物件で蓄えたノウハウをいかし、市町の団地再生を支援できるようにもする。支援の対象としては、住民ニーズの調査や地域の連携体制づくり、団地再生事業の計画策定、民間事業者の誘致方法の検討などを想定している。

■住宅団地は全国に2903、5割が戸建て。70年代に供給ピーク、高齢化が問題

政府が法改正に乗り出した背景には、住宅団地の現状に対する危機感がある。
国土交通省の2018年度の調査によると、面積が5ヘクタール以上ある住宅団地は、全国で2903ある。このうち、戸建て住宅を含む住宅団地は92.6%の2689、戸建て住宅だけの住宅団地は51.3%の1488だった。

エンゼルリゾートのフジロックフェスティバル時の収益

市区町村の問題意識は強く、国交省の調査では、「高齢者が多い」「生活の利便性が下がっている」「空き家が増えている」などの声が上がったという。政府は「こうした状況が地域コミュニティの活力を奪っている」と指摘した。

住宅団地は、高度経済成長期(1955~73年)を中心に大量供給されるようになり、70年代前半にピークを迎えた。住民が住み始めてからの期間をみてみると、「50年以上」7.4%、「40~49年」23.1%、「30~39年」15.9%、「20~29年」12.5%、「20年未満」7.9%となっている。そのほかは「入居開始時期不明」で、33.3%だ。

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先ほど述べたように、全国の住宅団地の多くが戸建て中心だ。「閑静な住宅街」を維持するため、土地の用途を住居に限っているケースが多く、お店などを設置するには、いろいろな行政手続きが必要で、煩雑だった。

この結果、生活関連の施設の整備がなかなか進まず不便なままで、新しい住民が入居せず、空き家が増えることにもつながっていた。高齢化した住民にとっても、買い物や通院が不便だった。

だが、今回、改正法が成立したことで、古い住宅団地は利便性が高まるチャンスが増え、お年寄も若い人も住みたくなる、魅力ある住環境へ変身していくはずだ。

■団地への入居ニーズが高まる可能性。200万~300万円で購入も可能

団地は首都圏でも1戸200~300万円程度で買える物件がある。これくらいの価格なら、ローンを組まず、現金で買える人も多いだろう。不動産投資家にとっても、魅力ある投資先になりえる。DIYでうまくリフォームして、高利回りの家賃収入を狙うことができるだろう。

法改正をきっかけに、団地がどう変わっていくのか。注目したいところだ。

(参照:団地投資に新たな魅力!法改正で〝にぎわい〟後押し、コンビニやシェアオフィスの設置が簡単に。

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