東京カンテイ(東京都品川区)がこのほどまとめた3大都市圏における8月の分譲マンション賃料(1平方メートル換算)によると、首都圏(2581円、前月比0.7%下落)と中部圏(1472円、同1.1%下落)が下落基調であることが分かった。近畿圏(1725円、同0.1%下落)は唯一横ばいで推移している。
都府県別に見ると、首都圏では埼玉県(1652円、同0.8%上昇)のみが値上がりした。東京都(2951円、同0.4%下落)や神奈川県(2020円、同0.4%下落)では価格調整期を迎えていたことに加え、震災後は特に湾岸部での賃貸需要が縮小。一方で埼玉県は一部で液状化現象が発生したものの、内陸部に位置するため震災リスクが相対的に小さいとの判断が働いているようだ。
近畿圏では大阪府(1790円、同0.1%上昇)と兵庫県(1689円、同0.1%上昇)が小幅に値上がりし、圏域全体の安定推移に寄与した。
これとは対照的に、中部圏では愛知県(1503円、同1.1%下落)が直近の最低値(2010年11月の1510円)を下回っている。