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世界の住宅エネルギー動向 北欧、地熱で暖房需要カバー  富士経済

 富士経済(東京都中央区)はこのほど、「世界の住宅エネルギー需要動向」をまとめた。それによると、先進国を中心に電気とガスを主要エネルギー源に据える国が多いものの、欧米やアジアでは可燃性再生可能エネルギーの消費量も一定の割合に達していることが分かった。

 戸当たりエネルギー消費量(年間、石油換算)の上位は米国(2.361トン)、ドイツ(1.837トン)、オーストラリア(1.819トン)。日本は0.959トンだった。

 地域別の概要を見ると、南欧を除くヨーロッパはエネルギー消費に占める暖房需要の割合が大きいのが特徴。ただ、デンマークやスウェーデンでは地域熱供給システムが普及しており(それぞれ33%、37%)、寒冷地ながら暖房の消費量はそれほど多くない。デンマークは熱に次いで、可燃性再生可能エネルギーと電気がそれぞれ20%強で拮抗している。また西欧では、フランスやドイツで薪やペレットなどの可燃性再生可能エネルギーの構成比が高い。

 一方でアジアは、インド・中国・タイで可燃性再生可能エネルギーの構成比が高く、それぞれ78%、59%、56%に上る。これは農村部で薪や藁などを直接燃やし、エネルギー源として活用しているためと見られる。

 調査は2011年5~8月にかけて実施された。

(https://www.fuji-keizai.co.jp/)