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フラット35S「エコ」創設へ 被災地復興と省エネ促進

 住宅金融支援機構は2011年度第3次補正予算案の成立後、「フラット35(長期固定金利住宅ローン)Sエコ」を創設する。フラット35の申し込み者を対象として、耐震性・省エネルギー性に優れた住宅を取得する場合に借り入れ金利を一定期間引き下げる。東日本大震災からの復興と、住宅の省エネを一気に推進する狙いだ。なお創設に伴い、従来のフラット35Sの総称は「フラット35Sベーシック」に変更する。
 「エコ」の金利プランはAとBの2種類。共に、当初5年間の借り入れ金利を被災地では1.0%、それ以外の地域では0.7%引き下げる。6年目以降の引き下げ幅は地域を問わず0.3%となり、Aで20年目まで、Bで10年目まで適用される。適用される住宅の条件(新築・中古共通)は、Aがトップランナー基準(戸建て住宅のみ)に基づく省エネ性や、長期優良住宅に認定される耐久性・可変性など4項目のうちいずれか1つを満たすこと。Bは、次世代省エネ基準の等級4の住宅であること。なお、「エコ」の適合証明書は住宅エコポイント対象住宅の確認書類としても利用できるため、両制度の併用が可能となる。
 「ハウスメーカーの間ではエコ住宅商品が一般化しており、工務店の関心も高まっている」と同機構。被災地の復興支援と省エネ需要の喚起を趣旨とする新制度を通じて、引き続き住宅市場の下支えに貢献していく方針だ。
(http://www.jhf.go.jp/)