不動産経済研究所の調査によると、首都圏で2011年に供給された「販売価格が3500万円未満」で「専有面積が60平方メートル以上」のマンションは8644戸に上り、全供給戸数に占める割合は19.4%となった。10年と比べて戸数は5.4%増加、シェアは1.0ポイントアップした。
団塊ジュニアやその下の世代であるジュニアネクストなどの1次取得者層にとって、比較的買いやすいファミリータイプ住戸の供給動向を調査したもの。01年には対象住戸が3万3888戸に上り、全体に占めるシェアも38.0%の高水準にあったが、マンション用地の価格上昇や建築コストの大幅アップなどから、09年には7092戸で20%を割り込むシェア(19.5%)に低下した。10年は、09年と比べた全体供給戸数の回復から戸数は8204戸に増加したものの、シェアは18.4%に更に落ち込んでいた。
今後の動向について同研究所では、「低年収層の購入者の増加が見込まれることから、立地の郊外化が進み、供給戸数およびシェアとも増加傾向に向かうだろう」と分析している。