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資格なく受験し、合格 広島の一級建築士を取消処分

 国土交通省はこのほど、受験資格がないにも関わらず一級建築士試験を受け、合格後に建築士事務所を開設し業務を営んでいた広島の一級建築士(47、男性)について、免許を取り消したと発表した。これまで、免許偽造により一級建築士であると詐称、いわゆる『ニセ一級建築士』の事例は20件発覚しているが、今回のように受験資格を偽って受験し正式に一級建築士となっていたケースが分かったのは初めてだ。国土交通省では、「(取り消しという)厳格な処分による抑止効果で、今後の再発防止に努めたい」と話している。
 この男性は、2002年に学科試験、03年に設計製図試験を合格し、04年から12年まで広島県で建築士事務所を開設していた。一級建築士試験を受けるには一定の学科の卒業や科目履修などが要件となっているが、実際には卒業していない大学の建築学科について虚偽の卒業証明書を提出し受験したという。