リストインターナショナルリアルティ(横浜市中区)は、新型コロナウイルス禍で高級物件の取引が右肩上がりとなっている。富裕層向けの物件を手掛けるリストサザビーズインターナショナル(LSIR)によれば、特にリゾート・別荘需要が顕著で2020年夏ごろから需要が増えて21年にその動きが加速したという。成約ベースで20年の5倍に増加し、全体の成約に占める比率もコロナ前の20年の7%から21年には21%に増加した。
LSIR銀座店の富裕層向けの平均成約価格を見ると、19年が8602万円、20年が1億1692万円、21年が2億463万円で推移している。個別取引では館山で4億円弱、軽井沢で約3.5億円、鎌倉市で約5億円などがあったとする。
引き続き都心マンションや首都圏リゾート別荘が人気だが、北海道や沖縄での購入相談が増え始めたという。特に「ホテルコンドミニアム」の引き合いが強いのが特徴だ。ホテルコンドミニアムとは、分譲ホテルのことで購入後に自ら利用するだけでなく、利用しない期間を一般向けのホテル客室として貸し出し、その稼働に応じて賃料収入が得られる。アフターコロナを見据えた動きと見ている。