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地上5センチ範囲を可視化する高解像度画像提供エリア拡大 国際航業

 国際航業(東京都新宿区)は、地上解像度「5センチ」の超高解像度航空写真(高解像度オルソ画像)の提供エリアでこれまでの東京23区や横浜市などの主要都市エリアに、さいたま市や千葉市など13都市を追加して、販売エリアをすべての政令指定都市に拡大した。高解像度オルソ画像を活用することで正確な位置情報を得られる。デジタルツインや高精度地図の作成、損害保険調査、インフラ系DXの取り組みで有用という。
 同社が実現した地上解像度「5センチ」の世界観では、例えば、路上の点字ブロックや車止めなどの細かな部分も鮮明に判読できるようになる(イメージ写真)。上空の航空写真で俯瞰(ふかん)して様々な施設や設備を把握でき、従来の現地での調査や計測に代わる手段ともなる。
例えば、現実空間の建物などを3次元仮想空間で再構築するデジタルツインや、メタバース(仮想空間)の分野で活用できる。地図の縮尺が異なる各種図面上の位置とそのほかの情報を複数重ねた際の誤差の補正で使える。高解像度航空写真の中間成果物のデータは、3次元都市モデルの作成時の素材や各種のシミュレーションの基盤データにもなる。
 また、従来発生しがちだった建物などが画像上で倒れ込む現象がなくなり、車道や歩道の境界が把握しやすく、自動運転車両や歩行者のアクセスルートを支援する地図の作成で使える。更には、損害保険契約時のリスク評価の基礎資料としての活用や、被災した建物の損傷状況を判断する際の災害前後の比較データにも生かせる。