スペースリー(東京都渋谷区)は、同社運営の空間データ活用プラットフォーム「スペースリー」を東邦ガスネットワーク(名古屋市熱田区)に提供した。東邦ガスネットワークでは同プラットフォームを活用し、自社の保安研修用として「VR(仮想現実)コンテンツ」を作成した結果、実地教育に近い研修の実践ができるとして効果を得ているようだ。
スペースリーの同プラットフォームは、撮影から編集、修正、活用までを1つのシステムで行える。また、費用や作業工程を抑えられるとして、内見時に活用している不動産会社などの企業各社で導入が進んでいる。
東邦ガスネットワークでは現状、人手不足と技術伝承を喫緊の課題に抱えている。そのために例えば、ガスの圧力調整やガス供給設備の維持管理を担う部署での訓練や研修内容を充実させているものの、研修期間が長くなりがちで、教える側の負担の解消を検討していた。こうした背景に、VRで研修コンテンツを作成することに決め、スペースリーの同プラットフォームの活用を決めた。
仮に何度も実地教育を行うことが難しい場合でも、VRコンテンツを用いることで、実際の現地にいる作業者の目線で操作のコツや稼働状況を実地に近い形で体験でき、効果的な復習を行える。今回提供した東邦ガスネットワークでVRコンテンツを用いた研修を受けた社員からは、紙のマニュアルでは伝わらない臨場感や感覚といった稼働状況も併せて学べているとして評価を受けているようだ。
