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「紙」対応の自治体独自ルールに企業が悩み インフォマート調べ

 インフォマート(東京都港区)は、企業のバックオフィス業務のデジタル化の支援で同社が提供しているクラウドサービス「BtoBプラットフォーム」の利用企業のうち、自治体と取引のある企業を対象として2023年11月から12月に実施した「自治体の会計業務に関する実態調査」の結果をまとめた。

 同調査結果によると、売り手企業が自治体に発行する請求書・契約書・納品書で6割以上が「すべて紙」で対応していると回答している。依然として「紙文化」が根強いことが分かった。

 現状で、請求書や帳票類の多くで紙が使用されており、また、自治体独自のルール、押印や郵送、持参といった昔ながらの慣習が存在している。また、買い手企業の4割以上では、「電話・メール・郵送・窓口対応での取引による手間」に悩みを抱えている。

 実際に、紙でのやり取りだけではなく、代表印や発行日に関する規則、都度の請求など、自治体独自ルールと民間企業の商慣習との間にギャップがあるために、民間企業側に手間や時間、コストが生じている。

 そこで、同社では、民間企業から要望の多いのは、帳票類の「共通様式」と指摘する。自治体ごとに異なるルールや書式にするのではなく、統一された様式を策定することで、双方の業務負荷を減らし、地域社会の効率化や発展につながっていく、と分析している。

 なお、民間企業に取引内容を聞くと、売り手で最も多いのは、「物品販売」(38・7パーセント)、次いで、「建設土木工事」(16・5パーセント)、「施設管理」(10・4パーセント)、「ITサービス」(9・0パーセント)、「清掃」(6・7パーセント)のほか、「セキュリティサービス」(3・3パーセント)、「ランドスケープサービス」(1・8パーセント)と続く。