ガス機器大手・パロマの持ち株会社パロマ・リームホールディングスは1月6日、公開買付け(TOB)による富士通ゼネラルの株式取得を決定、富士通ゼネラルも同日、賛同を表明した。買い付け対象は同社の自社保有分と筆頭株主の富士通が所有する44.02%を除く全株式で、買い付け予定数の下限は22.64%。買い付け価格は1株2808円。7月上旬を目途にTOB開始を目指す。TOBが成立した場合は、成立後に富士通ゼネラルが富士通から自己株式を取得することでパロマ・リームの完全子会社となり、上場廃止する見通し。
パロマ・リームは国内のガス給湯器・コンロを扱うパロマのほか、北米、南米、欧州、豪州を中心に給湯器・空調機事業を展開しているリーム・マニュファクチャリング・カンパニー(リーム社)を擁しており、富士通ゼネラルは16年以降、リーム社と北米の空調機事業で相互製品供給や共同開発を手掛けており、富士通ゼネラルの子会社化によって、これまで構築した販売基盤やサービス網の相互活用や包括的な顧客ニーズに対応する体制の構築によって、国内外の空調ソリューション事業における競争力強化や、世界の脱炭素化推進への寄与を見込む。