ContractS(東京都千代田区)と、GVA TECH(東京都渋谷区)は、『法務DXを成功に導くツール選びのポイントを徹底解説』と題して、契約書の作成から承認などの一連の手続きの〝デジタル化〟を考えるセミナーを2月に共催し、ウェブで配信した。
ContractS経営企画部部長の津田奬悟氏は、契約の準備段階から締結後までを網羅して管理できる「CLM」(契約ライフサイクルマネジメント)の導入メリットについて、「電子契約は、従前の〝あったら便利〟から〝なくてはならない〟ツールになった。法務では単に〝脱ハンコ〟だけでは足りない。締結の前後が解消すべき本質的な課題となる。内部統制やリスク管理からも、契約締結の前後を一体的にとらえ、手続き全体を最適化することが重要になる」と指摘した。
GVA TECHリーガル部門統括マネージャー・弁護士の仲沢勇人氏は、契約書の内容を法的観点から審査確認する〝レビュー〟などについて、「従前の契約書を読む・直す・仕上げるの工程では現在、AI(人工知能)を活用してデジタル化できる。契約条文で不足する脱漏や、修正箇所で推奨条文を提示する。リスクを検知し、注意喚起にアラートで通知する。契約審査を軽減できる」と説明。法務DXツールの選択では「導入から運用までを提供元企業が伴走し、作業工程を一気通貫にデジタル化するツールを選ぶことで現場が使いやすくなる」と解説した。