東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、3大都市圏における7月の分譲マンション賃料(1平方メートル換算)をまとめた。首都圏では、郊外エリアの賃料が比較的堅調に推移。賃料だけでなく都心部へのアクセス性の良さも考慮する従来の傾向から、割安な賃料水準を重視する方向に需要が変化しつつある状況がうかがえる。
首都圏(2598円)は前月と同値だが、都県別に見ると、東京都(2962円、前月比0.1%上昇)で5カ月連続下落がストップ。都心部の下落基調が一服したことが主要因だ。神奈川県(2028円)も前月とほぼ同値だった。一方で、埼玉県(1639円、同1.2%上昇)と千葉県(1606円、同0.8%上昇)がそれぞれ1%前後上昇。特に千葉県は2010年末以降緩やかに上昇し続け、この間約30円値上がりしている。
近畿圏(1727円、同0.9%下落)では大阪府(1789円、同0.9%下落)と兵庫県(1688円、同0.8%)下落が共に弱含み。特に大阪府は、築年数が前月比で0.5年新しくなったにもかかわらず下落しており、今後動きを注視する必要がありそうだ。
中部圏(1488円、同0.6%上昇)と愛知県(1520円、同0.6%上昇)は共にやや上昇。2011年の3~4月にかけて底打ちの兆しが見えていたものの、その後下落基調で推移し、今月に入って下落に再び歯止めが掛かった形だ。
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