資格・実務

一級建築士免許偽造、3事例発覚 刑事告発を要請 国交省

 国土交通省はこのほど、偽造した一級建築士免許により建築士になりすまして業務を行っていた事案が3件発覚したと発表した。同省は、所属会社もしくは自治体に対し、該当者を刑事告発する要請を出した。一級建築士の免許偽造が発覚した事例は、今回が初めてだという。

 三重県の個人建築士事務所の代表者、大阪府の大手建築士事務所の社員、新潟県の大手ハウスメーカーグループ会社の社員の3件で偽造が発覚した。正式に存在する一級建築士免許証の登録番号を利用し、氏名と生年月日を自分のものに偽造していた。建築士法では、免許偽造者には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。

 再発防止策として同省は、全建築士事務所に対して、所属建築士の免許登録などの有無の確認と確認結果の都道府県への報告を要請。都道府県に対しては、その報告に基づいて建築士名簿と照合するように伝えた。

 なお、一級建築士の有資格者は約34万人に上る。