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ARES調査、資産運用2割以上Jリート組込みでリスク1割削減

不動産証券化協会(ARES)は3月18日、「Jリートの分散投資効果の実証分析」の内容を公表した。分析対象は国内債券、国内株式、Jリート。東証リート指数が始まった2003年から21年9月までの全期間と一部直近10年間を分析したところ、リターン・リスクともにJリートが国内株式の値を少し上回っている。これは、初期のJリートの認知度不足やリーマン・ショックによってJリートのリスクプレミアムや投資口価格の変動が大きかった時期を含むことによるものと推測している。

また、国内の債券、株式、Jリートの3つの資産構成について、Jリートへの配分比率は17~33%の間にとどまった。Jリートの市場規模がTOPIXの30分の1に満たない中ですべての投資家が組み込むことの難しさを浮き彫りとしたが、巨大な運用資産規模を持つ機関投資家でない限り十分に水準とした。

実証分析では、債券と株式のポートフォリオにJリートを2~3割組み込むことで、同じ利回りを確保しながらリスクを10%以上削減できる分散効果が確認できたとする。直近10年で見れば、Jリートのリスク・リターンはほぼ株式に並んでおり、株式との相関性が今以上に高くならなければ将来においてJリートの分散投資効果が期待でき、市場規模の拡大とともにミドルリスク・ミドルリターンに近接するとの見方を示した。