積水ハウスは6月27日、同社の研究機関・住生活研究所が実施した「住まいにおける夏の快適性に関する調査」の結果を公表した。全国の20~60歳代の男女計500人を対象に実施したもの。
今回の調査では、約2人に1人が他の季節と比べ、夏場の日中は自宅にいる時間が増えると回答した。また、コロナ禍前と比ね、20代で「外出したい」との回答が36.0%から46.0%と1.3倍になり、約3人に2人が外出(屋外または屋内)したいと回答した。一方、30~60代は、コロナ禍前から、50.8%が「自宅で過ごしたい」と回答していたが、現在は57.8%に増加した。夏場の日中、暑くて外出したくないと思うかという質問に対しては、約8割が「そう思う」と回答した。
また、外でフルタイム勤務または自宅外での自営業者でオフィス勤務が必須ではない116人のうち、78.8%が「今夏、在宅勤務を増やしたい」「在宅勤務をメインにしたい」と回答し、各年代で7割を上回った。その理由は、「暑くて外に出たくない」、「通勤時間が快適でないから」、「オフィスより自宅のほうが室内の温度・空調の調整が可能だから」だった。
また、「夏場にエアコンを利用する」との回答は90%以上を占め、自宅で長時間過ごす上で、気になることやネックになることを聞いたところ、「電気代」が最も多く64・0%だった。エアコン利用者のうち、「コロナ禍前より電気代が上がった」との回答は44.2%、「電気代は変わらない」との回答は48.1%で、「電気代が上がった」との回答者の多くは、コロナ禍によって自宅で過ごす時間が増え、電気代は変わらないとの回答者の過半は、自宅で過ごす時間がコロナ禍前後で変わりなかった。
一方で、夏場、自宅で長時間過ごす上で重要なことを聞いたところ、最も多かった回答は「過ごしやすい室内の温度・空調(快適性)」で69.8%、次いで「家族との良好な関係性(つながり)」で47.8%だった。
夏場の日中、自分が自宅で過ごすことが多い部屋と家族が集まることが多い部屋を聞いたところ、ともに「リビング」が最も多かった(自分が過ごす部屋が84.4%、家族が集まる部屋が90.4%)。
同研究所は、これらの結果を基に、夏場、同じ空間にいながら快適に過ごすポイントに、⑴サーキュレーターなどの併用や適切な窓の配置・開閉による工夫、⑵窓の断熱性能の見直しやグリーンカーテン、すだれ、外付けシェードなどによる遮熱の工夫、⑶空間を分ける家具やインテリア、⑷多目的に使えるダイニングテーブルの活用など、夏場にリビングなど夏場、家族が同じ空間にいながら快適に過ごすアイデアを提案した。