三菱地所は4月23日、ロンドン市内における2つの大規模オフィス事業「72 Upper Ground(72アッパーグランド)」(延床面積約9万1200平方メートル)と「1 Victoria Street(1ビクトリアストリート)」(同約6万5700平方メートル)を本格始動したと発表した。両プロジェクトの総事業費合計は約2480億円で、いずれも英国法人の三菱地所ロンドン社を通じて100%のシェアで事業を推進する。
「72 Upper Ground」は、旧ITV本社・スタジオビル(1972年竣工)を2019年に取得し、計画検討を進め、2025年1月から既存建物の解体工事に着手した。同計画の総事業費は約1600億円で、同社の欧州における開発として過去最大の規模(総事業費ベース)となる。2029年の竣工を予定している。
「1 Victoria Street」は、国会議事堂やウェストミンスター寺院といった歴史的建築物が立地する保全地区に隣接し、三菱地所ロンドン社が2013年に取得して以降運用してきた。取得時から、政府系テナントへ一棟貸ししていたが、2024年1月にテナントが退去し、2025年1月から既存建物の一部解体工事に着手。2028年の竣工を予定している。