住まい・暮らし・文化

「災害に強い立地」重視の傾向薄まる 住環境研が追跡調査

 住環境研究所(東京都千代田区)が実施した「東日本大震災による住意識の変化」追跡調査によると、震災後強まった「災害に強い立地」を重視する傾向が、薄れてきていることが分かった。
 同研究所が2011年7月に行った調査では、持ち家に関して「多少通勤や通学に時間が掛かっても、万が一の災害に強い立地」を選ぶ人が21%。この意見に近い人を含めると、震災前との比較で25ポイント増の45%が、立地を重視するという結果になった。それが今回の調査では、立地重視派の合計は24%に減少。「生活利便性に優れた立地が良い」との回答が32%を占め、この意見に近い人を含めると、8割近くが利便性を重視すると回答した。
 一方で、建物構造の安全性を重視する傾向は継続。「費用が掛かっても基準以上の安全対策を施した住宅にしたい」との回答が、震災前の43%から震災後は59%に、更に今回調査では61%に増えている。
 調査は2011年7月調査の回答者を対象に、1月中旬に実施。有効回答数は652件。
(http://www.sekisuiheim.com/group/whole/jyu_kankyou/)