野村不動産は新築マンションの共用部に、防災用品のディスプレイを導入する。また、防災用品を収納できる共用部ソファを開発。分譲マンションで、災害時に防災備品をスムーズに使用してもらうための新しい取り組みだ。
取り組みの名称は「見せる防災・しまう防災」。災害時に在宅避難を推奨する自治体が増えていることを受け、同社は以前から新築分譲マンション共用部に、防災備品を納めた防災倉庫を設置してきた。一方で一部の入居者から、防災倉庫の場所や中身が分からないといった声が寄せられていたという。そこで「見せる防災」として、共用部のメールコーナーやラウンジの一角に防災備品をディスプレイ。居住者が日常的に目にする場所にそれらを展示することで、場所と中身を認識してもらい、災害時に取り出してすぐ使えるようにするのが狙いだ。自宅で準備する防災備品の参考にもしてもらう考え。
「しまう防災」は、共用部のラウンジやエントランスホールに置くソファの中、飾り棚に防災備品の一部を収納。災害時の初期活動や、災害対策本部のスムーズな立ち上げに寄与する目的だ。
「見せる防災・しまう防災」は、11月下旬に竣工予定のプラウド瑞江(東京都江戸川区)に初めて導入する。その後はプラウド郡山(福島県郡山市)、プラウド所沢寿町(埼玉県所沢市)に、「しまう防災」単体での導入を予定している。