住宅新報ウェブに掲載されている記事の週間ランキングに10月20日に実施された宅建試験の関連記事が3週連続トップを走り続けている。11月26日の合格発表を控えて、受験者の最大の関心ごとは合格ラインに尽きる。殊に今年度は35点から38点の幅で合格ラインが予想されており、この範囲だった受験者は発表までやきもきさせられる日が続くことだろう。
▼42の各受験関連の教育機関や講師から出されている合格ライン予想をまとめて配信している宅建試験の専門サイトによると、37点が35.6%で最多、36点が28.9%、38点が17.8%、35点が13.3%とかなり分散しており、難しい予想展開となっている。ちなみに当社講師陣の予想ラインは36点プラスマイナス1点だった。
▼かつての宅建試験の合格ラインといえば、35点、7割越えれば安全圏と言われていたが、5問免除の登録講習が導入されたり、実務能力向上のために宅建業法の出題割合が増えたりしたことで近年の合格ラインの水準も上振れ傾向にある。
▼一定の実務知識を備えているかは資格試験として当然のことだが、近年は合格後の定期的なフォローアップも重視されてきているため、入り口のハードルはそれほど高くなくてもよさそうにも思う。ましてやこの先ますます深刻な人手不足が予想される中で、国民生活を支えてくれる宅建合格者が一人でも多く誕生してもらいたい。