不動産取引現場での意外な誤解 記事一覧
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不動産取引現場での意外な誤解 売買編(98) 本契約の「案内文書」に印紙税がかかるか?
Q 宅建業者は、新規物件の仮契約時に重要事項の説明をした上で申込証拠金を受領し、本契約の日程などを記載した「案内文書」を買主に交付しています。ある同業者に話したところ、そのような文書は税法上、売買契(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(97) 標準媒介契約約款の内容は変更できるか?
Q 標準媒介契約約款には、仲介業者の報酬請求権に関する条項がありますが、この前者の報酬請求権については、停止条件付の契約を媒介した場合には、「その条件が成就した場合にのみ報酬を請求することができます(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(96) 仲介業者に「境界明示」の義務はあるか?
Q 売買契約書の中で、疑問に思っている条項があります。売主の「境界の明示義務」に関する条項です。この条項については、一部の業者はこの条項には裏があって、その売主の義務を履行させるために、仲介業者に売(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(95) 危険負担条項の例示はなぜ「天災地変」なのか?
Q 「危険負担」に関する売買契約書の条項は、そのほとんどのものが「天災地変」を例示していますが、「天災地変」だけが対象なのでしょうか。 A そうではありません。確かに例示としては「天災地変」を挙げて(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(94) 「違約金」の請求には契約の解除が必要か?
Q 以前に紹介された標準売買契約書によれば、「契約違反」による契約解除条項として、その1項に催告解除の条項があり、その2項に「前項の契約解除に伴う損害賠償は、標記違約金によるものとする。」という条項が(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(93) 契約解除と損害賠償の関係の根拠条文は?
Q 前回紹介された標準売買契約書以外の売買契約書にも、「契約違反」による契約解除とそれに伴う損害賠償請求に関する条項は定められていると思うのですが、その根拠となっている民法の条文は、やはり民法415条の(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(92) 売買契約書での債務不履行の対応は?
Q 前回、契約違反による契約不履行と民法415条の債務不履行とは異なるものであるという記述がありましたが、そのポイントは「帰責事由」の有無で、「契約違反」の場合には、債務者に「帰責事由」がなくても損害賠(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(91) 契約違反と債務不履行はどこが違うか?
Q 売買契約上の債務不履行について、民法415条に規定されている「債務不履行」の規定をベースに議論することが多いのですが、よく分からないのが「契約違反」と、「債務不履行」がはたして同じものなのかというこ(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(90) 定期借家における借主の法定解約権の範囲は?
Q 前回、定期借家の場合に借主から中途解約できるケースとして、「借主にやむを得ない事情があり」という記述がありましたが、この文言からすると、「やむを得ない事情」が借主側だけにある場合に解約の申入れが(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(89) 定期借家で正当事由があれば中途解約できる?
Q 前々回、定期借家の場合には1年未満の契約も定期借家として認められるということでした。しかし、この1年未満の定期借家の場合にも、借主からの「中途解約」というのは認められるのでしょうか。 A 認められ(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(88) 定期借家で契約終了通知を出さなかったら?
Q 期間が1年未満の定期借家と1年以上の定期借家で何か違いはあるのでしょうか。 A あります。それは、その定期借家契約が終了する前の借家人への「事前通知」の義務の問題です。つまり、1年以上の定期借家の場(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(87) 短期の普通借家の解約申し入れはどう行う?
Q 前回、定期借家の場合には期間が1年未満のものも定期借家として認められるとありましたが、「普通借家」で期間が1年未満のものはどういうことになるのでしょうか。 A 普通借家で期間が1年未満の契約をした場(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(86) 短期の定期借家に「借家権」は発生する?
Q 前回、抵当権付の物件を賃借した借家人は、その物件が競売された場合、競落人の所有権取得後6カ月以内に建物を明け渡さなければならなくなるという記述がありましたが、この競落人の「所有権取得」というのは、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(85) 定期借家「再契約」時の落とし穴の真の意味とは?
Q 前回の「落とし穴」についてですが、それが「重大な」落し穴であるというには、何か他に理由があるのではありませんか。 A 貸主側の抵当権と借主側の借家権との対抗問題はまさにその前提に過ぎないわけで、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(84) 定期借家の「再契約」時の落とし穴とは?
Q 先日、同業者と定期借家の活用法について話をしていたところ、その同業者が、定期借家の「再契約」時には重大な落とし穴があると言っていたのですが、その意味がよく分かりませんでした。どんな落とし穴がある(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(83) 借家人には他人の私道の通行権はあるか?
Q 「借家」の場合にも、その敷地が他人の私道に面しているケースがあります。このような場合に、借家人の通行権をどのように考えたらよいのでしょうか。借家人にも通行権が発生するケースはあるのでしょうか。 (続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(82) 囲繞地通行権は譲渡後の借地にも発生するか?
Q この囲繞地通行権の取得は、借地人がその借地を地主の承諾を得て第三者に譲渡した場合にも、その譲受人に対し適用があるのでしょうか。 A あります。なぜならば、その囲繞地通行権は、その通行権が有する社(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(81) 借地人は他人の私道を通行する権利があるか?
Q 前回までの売買編では私道通行権の話が出ていました。土地の賃貸借の場合にも、前面道路が他人の私道であったら通行権の問題が生じるでしょうね。 A それは当然生じます。借地をした土地の所有者と前面道路(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(90) 幅員が4メートル未満の道路はすべて「2項道路」か?
Q 私は、先日都心部の下町の物件を仲介したときに、幅員が4メートル未満の道路で、それが「公道」だったためにセットバックが必要ない道路であると同業者から言われました。そこで、買主に何も説明しないで仲介し(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(89) 私道の通行権と配管のための掘削権は別か?
Q 前回、他人の私道の場合には通行権があっても負担が生じることがあるという記述がありましたが、その負担の中には通行料のほかに、道路の掘削承諾料といった負担もあるのではないでしょうか。 A その通りで(続く)