不動産取引現場での意外な誤解 記事一覧
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不動産取引現場での意外な誤解 売買編(91) 契約違反と債務不履行はどこが違うか?
Q 売買契約上の債務不履行について、民法415条に規定されている「債務不履行」の規定をベースに議論することが多いのですが、よく分からないのが「契約違反」と、「債務不履行」がはたして同じものなのかというこ(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(90) 定期借家における借主の法定解約権の範囲は?
Q 前回、定期借家の場合に借主から中途解約できるケースとして、「借主にやむを得ない事情があり」という記述がありましたが、この文言からすると、「やむを得ない事情」が借主側だけにある場合に解約の申入れが(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(89) 定期借家で正当事由があれば中途解約できる?
Q 前々回、定期借家の場合には1年未満の契約も定期借家として認められるということでした。しかし、この1年未満の定期借家の場合にも、借主からの「中途解約」というのは認められるのでしょうか。 A 認められ(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(88) 定期借家で契約終了通知を出さなかったら?
Q 期間が1年未満の定期借家と1年以上の定期借家で何か違いはあるのでしょうか。 A あります。それは、その定期借家契約が終了する前の借家人への「事前通知」の義務の問題です。つまり、1年以上の定期借家の場(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(87) 短期の普通借家の解約申し入れはどう行う?
Q 前回、定期借家の場合には期間が1年未満のものも定期借家として認められるとありましたが、「普通借家」で期間が1年未満のものはどういうことになるのでしょうか。 A 普通借家で期間が1年未満の契約をした場(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(86) 短期の定期借家に「借家権」は発生する?
Q 前回、抵当権付の物件を賃借した借家人は、その物件が競売された場合、競落人の所有権取得後6カ月以内に建物を明け渡さなければならなくなるという記述がありましたが、この競落人の「所有権取得」というのは、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(85) 定期借家「再契約」時の落とし穴の真の意味とは?
Q 前回の「落とし穴」についてですが、それが「重大な」落し穴であるというには、何か他に理由があるのではありませんか。 A 貸主側の抵当権と借主側の借家権との対抗問題はまさにその前提に過ぎないわけで、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(84) 定期借家の「再契約」時の落とし穴とは?
Q 先日、同業者と定期借家の活用法について話をしていたところ、その同業者が、定期借家の「再契約」時には重大な落とし穴があると言っていたのですが、その意味がよく分かりませんでした。どんな落とし穴がある(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(83) 借家人には他人の私道の通行権はあるか?
Q 「借家」の場合にも、その敷地が他人の私道に面しているケースがあります。このような場合に、借家人の通行権をどのように考えたらよいのでしょうか。借家人にも通行権が発生するケースはあるのでしょうか。 (続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(82) 囲繞地通行権は譲渡後の借地にも発生するか?
Q この囲繞地通行権の取得は、借地人がその借地を地主の承諾を得て第三者に譲渡した場合にも、その譲受人に対し適用があるのでしょうか。 A あります。なぜならば、その囲繞地通行権は、その通行権が有する社(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸借編(81) 借地人は他人の私道を通行する権利があるか?
Q 前回までの売買編では私道通行権の話が出ていました。土地の賃貸借の場合にも、前面道路が他人の私道であったら通行権の問題が生じるでしょうね。 A それは当然生じます。借地をした土地の所有者と前面道路(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(90) 幅員が4メートル未満の道路はすべて「2項道路」か?
Q 私は、先日都心部の下町の物件を仲介したときに、幅員が4メートル未満の道路で、それが「公道」だったためにセットバックが必要ない道路であると同業者から言われました。そこで、買主に何も説明しないで仲介し(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(89) 私道の通行権と配管のための掘削権は別か?
Q 前回、他人の私道の場合には通行権があっても負担が生じることがあるという記述がありましたが、その負担の中には通行料のほかに、道路の掘削承諾料といった負担もあるのではないでしょうか。 A その通りで(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(88) 他人の私道に通行権があっても、負担が生じる?
Q 前回、他人の私道については、通行権があっても負担が生じることがあるという記述がありましたが、それは私道の所有者が自らその私道の維持管理をしていたり、固定資産税等を負担してることがあるからですよね(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(87) 他人の私道に慣習上の通行権が認められるか?
Q 前回、分譲地の場合には他人の私道であっても原則として通行権があると書いてありました。そうなると、ほとんどの宅地は昔は誰かが分譲したものだと思います。ほとんど通行権があると考えてよいのではないでし(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(86) 私道の通行承諾がなくても売買契約は有効か?
Q 私達宅建業者は、契約の当事者に契約を守ってもらうために、契約違反をした場合の違約金条項や契約解除条項を定めていますが、改正民法は「軽微」な違反の場合には契約を解除することができないという条項が定(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(85) 契約不適合責任は買主が悪意でも問われるか?
Q 前回の記述の中で売買の目的物に「契約不適合」があった場合は、売主に損害賠償義務についての免責事由(不可抗力など)があっても、買主は代金の減額請求ができるというのがありました。ということは、追完請求(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(84) 改正民法に無過失責任の規定はあるか?
Q 売主に対する損害賠償請求は、改正後は売主に「帰責事由」がある場合に限られるという記述が、以前のコーナーでありました。これは、現行法でいう売主に「過失責任」がある場合ということでしょうか。 A 売(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(83) 代金減額請求権は一体どういう権利か?
Q 民法改正による買主からの代金減額請求権は、どういう権利なのでしょうか。 A 改正法の代金減額請求権の法的性質は、いわば契約の一部解除権とでもいいましょうか、いわゆる一般の「請求権」とは異なる買主(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(82) 売主に責任がある場合、減額請求+損賠請求ができるか?
Q 前回のこのコーナーで今年改正される予定の民法の瑕疵担保責任に関する規定が一番わかりにくいと書いてありましたが、売買の場合に代金の減額請求ができるケースというのは、現行法ではかなり限定されていまし(続く)