不動産取引現場での意外な誤解 記事一覧
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不動産取引現場での意外な誤解 売買編(78) 建築中の建物はいつから「不動産」になるか
Q 表示・保存の登記やローンのための抵当権設定登記がどのタイミングで可能になるのかがよくわかりません。工事中の建物は、いつから「不動産」になるのでしょうか。 A この点については、裁判所(判例)の考え方と(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(77) 代金の1%未満の手付でも解除は認められるか
Q 当社は不動産の仲介業者ですが、買主があまり高額の手付金を支払わないために、契約の拘束力が弱く、買主が物件に対する不満などを理由にすぐに手付解除をしてしまうからです。そもそも少額の手付金というのは、(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(76) 改正民法には定義規定が定められるか
Q 今回の民法改正の内容を理解するためには、結局のところ、「判例」をしっかり勉強しないといけないということだと思うのですが。 A その通りです。特に今回の改正のポイントになっている点は、ほとんどが最高(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(75) 民法改正で廃止になる条文・規定はあるか
Q 今までの売買編71~74回を読む限り、今回の民法改正については、約120年ぶりの大改正という割にはそれほど大騒ぎをするほどのことでもないように思えてきましたが、この感想は当たっていますか。 A ある程度当た(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(74) 契約上の地位譲渡、具体的な契約方法は
Q 以前に、賃貸編42回で、地主の死亡に伴う「貸主の地位の移転」が「契約上の地位の移転」と同じだという記事を読みましたが、前回・前々回と続いた「契約上の地位の譲渡」というのも同じですね。 A そうです。(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(73) 宅建業者の農地転用許可前の転売は可能か
Q 前々回で、「契約上の地位の譲渡」という契約手法が農地法5条の許可前売買に代わる契約手法として用いることができるという記載がありましたが、宅建業者でも農転の許可が下りる前に農地を転売することができると(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(72) 検討中の民法改正について、何が変わるか(2)
Q 前回、民法改正の話が載っており、その中に宅建業者が絶対知っておくべき改正点として2つの具体例が載っておりましたが、その他にはどのようなものがあるのでしょうか。 A 前回と同じように判例をベースにそれを(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(71) 検討中の民法改正について、何が変わるか(1)
Q 懸案の民法改正がいよいよ最終段階に入っていると聞いていますが、改正されるのは「債権編」の規定だけではなかったようですね。 A そうです。改正されるのは、「債権編」の規定だけではなく「債権関係」の規定(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(70) 公正証書の作成を求め、裁判所に訴えると作成は可能か
Q 前回、当事者が事業用定期借地権の設定の覚書まで締結したが、その一方当事者が契約を反古にして、公正証書の作成をしなかった例が載っていました。もしその相手方が裁判所に訴えを提起して、その契約違反者に対(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(69) 事業用定期借地の譲渡・転貸はできるか
Q 事業用定期借地権の場合に、本当に譲渡・転貸ができるのかどうか、今ひとつはっきりしません。 A 事業用定期借地権の設定公正証書の中に、地主の書面による承諾があれば譲渡・転貸ができる旨の定めをしておけば(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(68) 事業用定期借地の再契約の予約はできるか
Q 以前に、このコーナーで定期借家契約の再契約の予約ができるという記事を読みましたが、事業用定期借地についてもできるのでしょうか。 A できます。 Q それは、「公正役場」でそう言っているのでしょうか。 A(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(67) 借地権付き建物が競売されると地主への承諾料は必要か
Q 前回は借地上の建物が競売された場合でしたが、その問題はそもそも抵当権の登記が「借地権」にはできないので、債権者がやむを得ず「建物」だけに抵当権の登記をすることからきているのですよね。 A そうですね(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(66) 借地上の建物が競売されたら借地権はどうなる
Q 先日、借地上の建物を競落する予定の業者仲間から、競落後の物件の売却を頼まれたのですが、当社は今までにそのような特殊な物件を取り扱ったことがありませんので、どのように対応してよいかよく分かりません。(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(65) 建物買取請求権を行使する場合の注意点は
Q 借地人が高齢を理由に契約を更新したくないので、地主に建物を買い取ってもらいたいという事例がありました。これは借地借家法に認められた借地人の権利ですよね。 A そうです。その権利は借地人の「建物買取請(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(64) 借地期間が30年未満の借地契約の扱いは
Q 今回から新借地借家法の話をお聞きしたいと思います。新借地借家法の普通借地は、その存続期間が30年で、以降更新ごとに20年・10年・10年……と小刻みな更新が続きますが、これは何か理由があるのでしょうか。 A (続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(63) 旧借地法時代の普通借地を定借に切り替えられるか
Q 旧借地法時代に締結された借地契約(普通借地契約)を新法に基づく定期借地契約に切り替えることができるのか、もしできるとした場合、どのようにすればできるのでしょうか。 A 借家契約については、以前(賃貸借・(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(62) 借地契約が更新されると期間は何年か? 法定更新の場合は?
Q 前回の質問の回答で、旧借地法2条に定められている堅固建物60年、非堅固建物30年という規定は、更新の場合にはほとんど適用がない(極めて稀である)と聞きました。それは、当時そのような60年・30年というような長(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 賃貸編(61) 借地契約の更新は新法、旧法のどちらが適用されるか?
Q 借地契約を更新する際の「契約期間」について、更新の際の契約期間を考える場合に、そのことについて適用される法律が新法(借地借家法)になるのか、それとも旧法(旧借地法)になるのかという問題があるのですが。(続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(70) 不法行為の類型にはどのようなものがあるか?
Q このコーナーの記事を読んでいると、不動産取引における損害賠償請求にはいろいろな類型があることが分かりますね。 A そうですね。最も典型的なものは、相手方の債務不履行(契約違反)に基づく損害賠償請求((続く) -
不動産取引現場での意外な誤解 売買編(69) 契約直前の一方的キャンセル以外にも損害賠償責任は発生するか?
Q 契約直前の一方的なキャンセルというようないわゆる信頼裏切型のケース以外にも、「契約締結上の過失」ということで損害賠償責任が発生するケースがあるのではありませんか。 A あります。昭和59年に最高裁ま(続く)