不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言 220 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「何かが足りない生活保護受給者」 大いに困った部屋探し
当社の管理物件に入居している女性(独身)の兄が来店して「適当な部屋を探してほしい」との依頼を受けた。正直な話、あまり気乗りしないでいた。と言うのも、妹も兄も生活保護受給者、というより、それぞれ単身者と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 219 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「85歳、浪費家の家主の財産管理」 委託されてみたものの…
うちの管理物件の85歳の家主さん。まだ元気で車の運転なんかもうまいのだが、最近どうも健忘症になってきた。 騒ぎ出した家主 今まで家賃の管理や確定申告などは弟さん夫婦がすべてやってくれていたが、こ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 218 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「社会福祉協議会からの〝不思議な〟連絡」 期待に応えられ心から安堵
市の社会福祉協議会から紹介を受けたお客さんが来店した。ある精神科医院でケアマネージャーをしている方と一緒であった。お客さんは若い女性で、統合失調症を患っている。生活保護は受けずに自分で働いた給料と両(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 217 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「引っ越し時の挨拶の重要性」 住民の顔が分かる第一手段
当社の管理物件に中国人家族から入居の申し込みが入った。私が普段から信頼している業者さんからの紹介でもあり、日本企業に正社員として勤めていて内容も悪くない。業者さんも「とても人柄がいいので、自信を持っ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言216 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「〝ゼロゼロ物件〟果たしてよいのか」 敷金は預かるのが親切
賃貸市場は今「ゼロゼロ物件花盛り」の感がある。初期費用が抑えられることと、需要と供給の関係から意義が希薄になった礼金が消えることはいいことだと思うのだが、果たして敷金までゼロにしてしまうことが消費者(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言215 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「丁寧な入居あっ旋がもたらすもの」 〝10年前の感謝〟に感激
当社の2DKの募集物件に隣町の業者さんから問い合わせが入った。「70歳の息子さんと90歳近いお母さんなんですが、ご紹介して大丈夫でしょうか?」とのこと。昨今の高齢化社会、そういう問い合わせがあっても不思議で(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 214 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「入居者の野良猫への餌やり」 対応次第で誤解与える恐れ
以前も記事にしている当社管理の調布のテラスハウスの入居者の話。敷地内で野良猫に餌を与えていて、近隣住民から家主さんがクレームを受けて困っていたが、その後、家主さんからの依頼を受け、その住人を当社に呼(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言213 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 「同業者さんからのありがたい連絡」 ぜひとも模範にしたいもの
当社の多摩郊外の管理物件に同業者さんから問い合わせが入り、翌日案内してくださった。家賃も相場よりかなり安く、礼金敷金ともゼロ、退去時のクリーニング代の負担もなく、お得感がある物件だが、業者さんから「(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 212 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「言葉は自分の責任で発するもの」 腹の立つ言い方はダメ
ある入居者から「エアコンが効かないんだけど換えてくれないかなあ」と電話が入った。 もちろん、「エアコン付き」で契約しているのだから当然に貸主の責任で修理交換しなければならないものだが、入居者の言い(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 211 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「客を横取りしないのが私の信条」 お金に代えられない大きな信用
もう20年来の付き合いがある大工さんから、「今度息子が結婚するので適当な部屋を見つけてやってもらえないか」との依頼を受けた。詳しく希望条件を聞きたいので本人たちに来てもらい、早速部屋探しに入ったのだが(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 210 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「ホームレスだったお客様のアフターフォロー」 家賃振り込みで無事を知る
ここのところ、現役のホームレスの人の部屋探しを連続して担当した。社会福祉協議会や、日々、社会的な弱者の目線で支援活動をしている市会議員さんからのご紹介によるものであって、飛び込みで直接来店することは(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 209 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「稼ぐためなら何でもアリ」は止めるべき 世も末と感じさせる営業マン
当社の募集物件に大手フランチャイズ業者から申し込みが入った。審査も通り、精算書をFAXし、お客様に契約のために来店してもらうと、驚くような書類を見せられた。客付け業者で発行している独自の精算書である。(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言208 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「〝ヤンキー〟の入居者は厄介なもの」 話が全く通じない人々
ふだん親しくしている同業者から、当社の募集物件に申し込みが入った。「生活保護のお客さんだけど、とってもいい人だから……」とのことで、担当者の言葉を信じて家主さんに審査を通してもらったのだが……。 金キラ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言207 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「当社の遺失利益は誰が責任を」 踏んだり蹴ったりの契約
島根県から上京してきて当社の管理物件に入居した祖母と孫娘の2人のせいで、大変なトラブルに巻き込まれた。 孫娘は高校1年で、早くに両親を病気で亡くしており、身寄りは祖母のみ。都内の劇団に所属するため上(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 206 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「欲をかかなきゃ良かったものを」 やり方が下手な同業者
当社の空室募集に、ある業者から申し込みが入った。物件は家賃が13万円で、礼金0、敷金1で広告を出していた。 申込書をFAXしてくる際に担当者は「これ、AD付かないですかね?」と聞く。家主さんからは「もし案内(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 205 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 不動産屋に勤めていて、取引主任者でこの有様 外見と実態が全く違う人
うちの入居者に某不動産会社に勤めている、いや、正確に言えば、勤めていた30代半ばの女性がいる。同業者ということで、私も何かと相談に乗らせてもらっていたのだが、見た目から受ける優しくて感じの良い印象と実(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言204 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「あまり感心しない営業の手法」 客と思わせては、営業は失敗
店番をしていると、いろんな来客がある。最近は部屋探しをまずネットでするお客さんが増えてきたので、飛び込みで不動産屋を訪れるお客さんはめっきり少なくなった。それでも皆無ということではないので、誰か店の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 203 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 まるで振り込め詐欺の片棒担ぎ 超高齢社会の日本を憂う
うちの家主さんで、先日奥様を亡くしたばかりの高齢の男性がいる。その方から相談があった。「俺の舎弟がよお、家賃が入ってくる通帳を持ってったきり返してこねえんだよ。生活できなくなるから返してもらいたいん(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 202 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 条件が厳しすぎるお客様の部屋探し 「日本人と結婚して良かった」と思えるように
ベトナム人女性と現地で結婚し、来月には奥さんと子供が来日することになった日本人男性が飛び込みで来店した。 「日本で親子3人が生活するための部屋を探してほしい」とのことだが、話を聞くと条件がとても厳し(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言201 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 同業者との連係プレーは大切 仲間の向こうにはお客様がいる
ふだん仲良くさせて頂いている同業者さんから、当社の募集物件に問い合わせが入った。 「1階の部屋に、車椅子のお客様を紹介することは可能でしょうか。可能なら、部屋の前までの段差にスロープ工事をさせて頂き(続く)