不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 不動産屋の独り言229 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「客からの借金の申し入れ」 本人のためにならず断った
以前この記事でも書いているが、タンス預金が2000万円以上もあって生活保護を受けていた女性が久しぶりに電話をかけてきた。10分あまりも長々と近況報告をした後で、ようやく用件に入ったのだが、私に「1万円貸し(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言228 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「神戸地裁尼崎支部の自殺物件判決」 「知らなかった」では済まない
先日、前入居者の自殺の事実を告げられずに部屋を契約した男性が、後に近所の人からその事実を告げられ「説明義務違反」だとして家主を訴えていた神戸地裁尼崎支部の裁判の判決で、家主に対し賃料や慰謝料など計約(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 227 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「契約金を振り込まない客」 できないなら〝事前連絡〟を
多摩地域の当社の募集広告に申し込みが入った。家主さんの審査も通り、客付業者に精算書を送り、契約金を振り込みで支払ってくれるようお願いしたのだが、期限までに振り込まれない。 期限は1週間 当社の場合、(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言226 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 「悪徳商法に悩む入居者」 〝魔の手〟から守るのも役目
当社で少し前まで管理していたアパートでの話。新しく入居してきた女子大生のところに、郷里の友人の紹介とのことで某宗教団体が勧誘に来た。玄関先でさんざん粘られて、断れず高額な仏壇の購入契約まで交わしてい(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言225 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「どうにも審査の通らない客」 正直者だけに残念
当社の管理物件に同業者さんから申し込みが入った。それ自体はありがたいことなんだが内容がすこぶる悪い。親子3人で入居する予定で、3人ともが正社員でなくアルバイト。母親と双子の子供(成人した)との母子家庭。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言224 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「住所が更生保護施設の女性」 平穏に暮らし安堵
店番をしていたら、ちょっと変わった雰囲気の女性が来店した。年の頃は50代半ばで、どう考えても堅気とは思えない雰囲気が漂っている。一見すると水商売風だが、言葉遣いも乱暴で世の中の常識からは掛け離れている(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言223 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「あきれる身勝手クレーマー」 仕方なく付き合っているが…
本当に管理会社や家主に落ち度があって、というなら何を言われても仕方ないが、世の中には呆れるくらい身勝手な人間、クレーマーがいるもの。この仕事をしていれば誰でも二度や三度、そういう客とか入居者に当たっ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言222 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「猫好き女性とマザコン男性の結婚」 正直、お先真っ暗では…
猫を4匹も飼っている若い女性が結婚することになった。いわゆる出来ちゃった婚、である。デパートに勤めている可愛いお嬢さんで、お相手は彼女が一目惚れして猛烈にアタックした男性だったのだが、いろいろ問題が(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 221 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「物件資料を請求するのみ」 客も業者も手抜きは禁物
電話で、「南口でスナックができる店舗、ないですかね」との問い合わせがあった。私が「詳しいご希望条件を伺わせていただけますか?」と尋ねると、「あったら資料が欲しいんですが」と言う…。資料を差し上げるのは(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 220 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「何かが足りない生活保護受給者」 大いに困った部屋探し
当社の管理物件に入居している女性(独身)の兄が来店して「適当な部屋を探してほしい」との依頼を受けた。正直な話、あまり気乗りしないでいた。と言うのも、妹も兄も生活保護受給者、というより、それぞれ単身者と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 219 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「85歳、浪費家の家主の財産管理」 委託されてみたものの…
うちの管理物件の85歳の家主さん。まだ元気で車の運転なんかもうまいのだが、最近どうも健忘症になってきた。 騒ぎ出した家主 今まで家賃の管理や確定申告などは弟さん夫婦がすべてやってくれていたが、こ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 218 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「社会福祉協議会からの〝不思議な〟連絡」 期待に応えられ心から安堵
市の社会福祉協議会から紹介を受けたお客さんが来店した。ある精神科医院でケアマネージャーをしている方と一緒であった。お客さんは若い女性で、統合失調症を患っている。生活保護は受けずに自分で働いた給料と両(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 217 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「引っ越し時の挨拶の重要性」 住民の顔が分かる第一手段
当社の管理物件に中国人家族から入居の申し込みが入った。私が普段から信頼している業者さんからの紹介でもあり、日本企業に正社員として勤めていて内容も悪くない。業者さんも「とても人柄がいいので、自信を持っ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言216 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「〝ゼロゼロ物件〟果たしてよいのか」 敷金は預かるのが親切
賃貸市場は今「ゼロゼロ物件花盛り」の感がある。初期費用が抑えられることと、需要と供給の関係から意義が希薄になった礼金が消えることはいいことだと思うのだが、果たして敷金までゼロにしてしまうことが消費者(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言215 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「丁寧な入居あっ旋がもたらすもの」 〝10年前の感謝〟に感激
当社の2DKの募集物件に隣町の業者さんから問い合わせが入った。「70歳の息子さんと90歳近いお母さんなんですが、ご紹介して大丈夫でしょうか?」とのこと。昨今の高齢化社会、そういう問い合わせがあっても不思議で(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 214 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「入居者の野良猫への餌やり」 対応次第で誤解与える恐れ
以前も記事にしている当社管理の調布のテラスハウスの入居者の話。敷地内で野良猫に餌を与えていて、近隣住民から家主さんがクレームを受けて困っていたが、その後、家主さんからの依頼を受け、その住人を当社に呼(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言213 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 「同業者さんからのありがたい連絡」 ぜひとも模範にしたいもの
当社の多摩郊外の管理物件に同業者さんから問い合わせが入り、翌日案内してくださった。家賃も相場よりかなり安く、礼金敷金ともゼロ、退去時のクリーニング代の負担もなく、お得感がある物件だが、業者さんから「(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 212 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「言葉は自分の責任で発するもの」 腹の立つ言い方はダメ
ある入居者から「エアコンが効かないんだけど換えてくれないかなあ」と電話が入った。 もちろん、「エアコン付き」で契約しているのだから当然に貸主の責任で修理交換しなければならないものだが、入居者の言い(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言 211 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「客を横取りしないのが私の信条」 お金に代えられない大きな信用
もう20年来の付き合いがある大工さんから、「今度息子が結婚するので適当な部屋を見つけてやってもらえないか」との依頼を受けた。詳しく希望条件を聞きたいので本人たちに来てもらい、早速部屋探しに入ったのだが(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 210 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「ホームレスだったお客様のアフターフォロー」 家賃振り込みで無事を知る
ここのところ、現役のホームレスの人の部屋探しを連続して担当した。社会福祉協議会や、日々、社会的な弱者の目線で支援活動をしている市会議員さんからのご紹介によるものであって、飛び込みで直接来店することは(続く)