不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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悪徳不動産屋の独り言 第128回 女房が心配で相談に来る男 灰皿と本音は出さない
うちに出入りしていて、客でもあり家主でもある男がいるのだが、何かというと私の店に相談にやってくる。しかも、滞納家賃や管理上の相談ではなく、犬も食わない夫婦喧嘩の相談である。奥さんはよく家出をする(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第127回 稀に見る良心的な家主 続編 工事迷惑で家賃半額を返金
資金的に余裕があるとかないの問題ではなく、いくら私が「もう築20年も経っていて、コーキングもヒビ割れしているので、お客様を案内しても外観で断られてしまいますし、建物のためにも良くありません。そろそ(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第126回 稀に見る良心的な家主さん 助言受け入れ常に満室
その老姉妹が入居したのは建て替え後のアパートで、以前の建物の時も、駅からバス便で築年も古いのに、空けば直ぐに決まっていて常に満室であったのだが、家主さんは建て替えることを決断なさった。勿体ない、(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第125回 敷金精算の遅れがもたらした結果 定まらない退出後の方針
全額返金 そこで、引っ越しの立会いの際に、入居者に「通常は1カ月以内に清算が完了しますが、もう少し時間が掛かるかも知れません」と了解を求めると、快く了承してくださり、経過をメールでお伝えしても(続く) -
続・来店した青年のヤクザ屋さん 〜腐った肉は元に戻らない〜
暴力団から足を洗いたいと願っている青年の話、新たな展開があった。というか、非常にガッカリさせられてしまった。青年とはゆっくり話をして、互いに信頼関係を築けたつもりでいたのだが、それが青年の「甘え(続く) -
アルコール依存症になった入居者 「包丁男」が代替わり
多摩郊外の古いアパートでの話である。主人公は40代半ばの独身男性Tさん。今から20年ほど前、当社管理の2DKのアパートに入居した時には新婚だった。6年ほど平和に生活していたが、奥さんと別居した頃から酒に溺(続く) -
ウサギ飼育など家主の了解を得たのに… 自分の得しか考えない客
当社の募集物件に5月の中頃、近々離婚する予定の中年女性から、ネットで問い合わせが入った。物件は高幡不動駅から徒歩9分の2DKで、家賃は6万円。ネットのプロバイダー料金は家主さんが負担するから実質賃料は5(続く) -
退居させたい家主の本音
■これではまるで騙し討ち 2年前から当社で管理させていただいている貸家がある。建物自体は築30年ほどで、広さは2K。新築当時から住んでいる入居者は昨今の不況で家賃が8カ月分も滞っていた。 5月末で(続く) -
タダで命を懸けるのは?
■危険手当はたったの2万円 数年前、途中から当社の管理物件となった貸家がある。それまでは特定の不動産会社に管理を依頼することもなく家主さんが自分で契約まで取り行っていたし、更新契約などもせず自動(続く) -
来店した青年のヤクザ屋さん 「堅気の生活に戻りたい」に一肌
空室をたくさん抱えているので家主さんの手前、GWも営業をしていたのだが、問い合わせの電話は鳴らないし、飛び込みの客も来ない。旅行に出かける気にもなれず、家で休養してた方が良かったか、と後悔したが(続く) -
不動産屋を困らせる優柔不断女性、一度は「凄く気に入った」のに
先日、10年前に結婚を機に当社管理物件を退去した女性から後輩を紹介された。32歳の独身女性で、何やらワケありの様子。何件か候補を絞って案内したが、いろんな条件が複雑に込み入っていて直ぐには決めら(続く) -
軟らかい表現で誤解が生じた?「生活保護だとは聞いてない」
10年来の付き合いの高齢のお客さんがいる。横浜でアパート経営をしている男性(そこそこ資産家)の後添えだったが、上手くいかず別居することになった。 都下多摩地区のK市で生活保護を受けることにな(続く) -
「イザという時に困る不義理」人様にも多大な迷惑
今回の震災の後、仲良くしている塗装屋さんから聞いた話。 建物への地震の影響は東京でも出ていて、屋根瓦が割れたり、壁が剥がれ落ちた建物がそこそこあったようだ。で、塗装屋さんが以前に外壁の塗(続く) -
「学費も生活費も自己負担」見上げた一橋大の留年生
かなり前の話だが、店番をしていたら男子大学生が入ってきた。背は高いがひょろっとしていて、強風でも吹いたら飛ばされそうなくらい、見るからにひ弱な印象の学生だった。 予算を聞くと、「3万くらいまで」だっ(続く) -
超難関大学の不愉快な男子学生、こんな大学生に誰がした
これは、超難関大学に通っている不愉快な男子大学生の話。 飛び込みで、愛想の悪い男が来店した。両耳にヘッドフォンをして音楽を聞きながら店に入り、「どうぞ」と席を勧めてもいないうちにドカッと椅子に座り、(続く) -
家主、業界双方にデリケートな問題も 被災者救援は全員参加で
震災復興に向けて、不動産業界でも様々な取り組みがされるようになった。当社が所属する都宅協(全宅連傘下)からも会員業者に「仲介手数料:無報酬」「通常設定している家賃や敷金、礼金の減免」(家主判断に(続く) -
部屋探しの客から無理な注文「退去前の室内を見たい」
言うまでもなく、賃貸仲介の不動産会社にとって2月、3月は繁忙期である。部屋探しのお客さんも多くなるが、退去の連絡も結構入る。 当社の管理物件に入居していた兄弟が3月の下旬に退去することにな(続く) -
どうがんばっても縁のない客、一生懸命、客を育てるだけ
当社と同じ商店街のある店の娘さんが部屋探しで来店した。これはその過程で感じたことである。 一人暮らしを始めるとのことで、当初の予算は5万くらい。だが、それだとなかなか気に入った物件は見つか(続く) -
学生の「できちゃった婚」、店があわや修羅場に
「うちの店があわや修羅場に」と言っても店頭で刃物を振り回されたという話ではなく、たわいもないハタ迷惑な話。 もう10年位前の話、店番をしていたら、20歳そこそこの男と臨月が間近と思われるお腹(続く) -
紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 第95回 坂口有吉
8年ぶりに見かけた悪質滞納者 転落の一途? 今も滞納? 駅前の銀行に行った帰りに、ビックカメラの前を歩いていたら、見覚えのある顔を偶然見かけた。「忘れもしねぇ」8年前まで当社の管理物件に(続く)