不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
-
紙上ブログ不動産屋の独り言658 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 隣同士のトラブルに巻き込まれて2 消防車とパトカーが店の前に
宝石店の店主が怒って乗り込んでくるといけないので、私が2時間焙煎に付き合って、夕方6時になって焙煎が終わり、「さあ帰ろう」と思ったところに、ものすごいサイレンの音。6台の消防車と2台のパトカーが近付いて(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言657 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 隣同士のトラブルに巻き込まれて1 焙煎の煙とにおいにクレーム
隣同士、と言っても住居ではなく店舗の話。当社が借りている建物は今、建て替えの話が進んでいて、1年くらい先には建て替えになりそう。2年前に当社の隣のスナックが閉店し、家主は誰にも貸さないでいたのだが、う(続く) -
656 日曜の夜に入居者から電話 横柄な口の利き方にうんざり
夜7時半に携帯が鳴った。同業者から物件の問い合わせかな、と思ったら入居者だった。それも私が嫌っているご主人からだ。電話に出ないわけにもいかないから出てみると、「お風呂のお湯が出ないから、すぐ修理業者(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言655 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 認知症になった老婦人のその後 滞納家賃は子供4人が負担
私のことを「宝石を盗んだ泥棒」と言い始めた老婦人。立ち退きを迫られていたものの、転居先の当てもなく、仮に見つかったとしても審査が下りないのは明白で、子供たちはその老婦人(母親)からずっとDVを受けていた(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言654 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者から届いたメール 毎朝、大家が大声で世間話
定休日である水曜日は、私はファミリーレストランのモーニングに行っている。ホールのスタッフとは顔なじみで、手が空いたときには軽いおしゃべりをして気分転換を図っているのだが、そこにあるアパートの2階に住(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言653 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 案内を受ける本当の理由は? (下) 値段交渉した努力が無に
役所の生活福祉課や社会福祉協議会などとタイアップして部屋探しに困窮している人専門で相談に乗ってくれる業者がある。その会社の営業ウーマンOさんとは懇意にしていて、私が逆に相談に乗っていることもあるので(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言652 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 案内を受ける本当の目的は? (上) 車椅子で生活できる部屋を依頼され
古くからの知人で、以前から「車椅子で生活している姉の部屋探しをしてもらえないか」と私に依頼してくる人物がいる。「これから生活保護の申請をするので家賃は5万3700円までで、車椅子で室内に入れることが条件(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言651 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 最初に言ってほしかった 実は他業者で内見済み
こういうことは多くの不動産業者が体験していることだと思うのだが…。以前に当社で部屋探しをさせてもらった女性が朝8時にメールをしてきた。最近職場が移動になったことで引っ越しを考えているとのこと。希望条件(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言650 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 保証会社が通っても断りたい客 文字には人柄が現れる
当社で入居者募集をしていた貸家に申し込みが入った。長く空いていて家主も焦っていたし、契約したいのはヤマヤマだったが、ファクスで送られてきた申込書を見た瞬間、断りたいと思った。本人の自筆であろう申込書(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言649 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 神様仏様から泥棒に降格した話 4 納得してくれる移転先を
その老婦人、若い頃、誕生日のたびに両親が1つずつ宝石を買ってくれていて、中にはかなり立派な宝石もあったとのことで、そのうちで一番立派だったのがルビーだったらしい。連帯保証人として代位弁済していたり、(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言648 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 神様仏様から泥棒に降格した話 3 盗みの疑惑をかけられ
私としてはどちらにとっても悪くない妥協案だと思って入居者である老婦人に連絡すると、老婦人は「家賃が遅れたことはありません。いつもちゃんと振り込んでいますよ」と言う。家主の長女は家賃の振り込み通帳を母(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言647 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 神様仏様から泥棒に降格した話 2 滞納と立退料相殺を提案
家主がアパートを売却するにしても、老婦人の滞納は精算しなければならないもの。つい最近まで高齢者でも雇ってくれるファーストフード店でバイトしていたが、もうやめて今は収入の道がない。年金だけでは食べてい(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言646 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 神様仏様から泥棒に降格した話 1 連帯保証人を引き受けた老婦人
もう30年の付き合いになる老婦人(入居者)がいる。当時から独り身で、別に暮らしている子供が3人いて、うち2人は当社で部屋探しをさせていただき、一人は今も入居中。独身なのだが、結婚を前提に同居していた彼女は(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言644 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者からトイレの不具合で電話 「そんなの私は知らない」と言うが
当社管理のアパートに住む高齢婦人のご主人から「トイレの水が止まらないんだけど、見てくれないか」との電話が入った。「この建物も古いから、そろそろ不具合が出てきてるんだろう」と言う。家主に連絡して業者を(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言643 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 修理依頼先で家主と相違 不義理をさせないでほしい
アパートの住人から「流し台の扉がボロボロになってきて、流し台の下に湿気がこもっていてカビがすごいんです。見ていただけませんか?」との電話があった。家主に連絡すると、「業者さんに見てもらって見積書を送(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言642 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 すぐにでも申し込むと言っていたが 1カ月経っても音沙汰なし
当社管理の都内の貸家の入居者募集に近隣の業者から問い合わせが入った。「今すぐにでも申し込みが入りそうなお客さんがいるんだけど、その物件はADとか付かないの?」と聞く。私が「そういうのはやっていません。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言641 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 いっぷう変わった生存確認方法 既読付かなければ息子に連絡
私のスマホには毎朝猫の写真が届く。最初に送ってくれたのは一昨年の秋だから、もう1年以上になる。1回に送られてくる写真は6枚で、それが毎日。それを当社の管理物件の入居者や、普段から仲良くしているファミレ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言640 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 珍しい国からのお客さん 店舗探しに夫婦で来店
店番をしていたら、珍しく飛び込みのお客様が来た。最近は部屋探しはネットでする人が大半で、不動産会社の店舗に飛び込んで「今度結婚するので、この辺りで2DKで7万円くらいまでで、いい部屋ありませんか?」など(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言638 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 携帯に入った怪しい電話 事件モノ物件サイトに社名が
同業者を名乗る男性から携帯に電話が入った。携帯に、と言っても店の固定電話に掛けてきたものが転送されたんだと思うけど。先方も携帯から掛けてきているから本当に同業者かどうかは不明。用件は、「貸家を探して(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言639 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主さんから〝おいしい〟話 ある老婦人の顚末を思い出す
うちの管理物件の家主さんからこんな相談を受けた。「私も年で、死ぬまでに行きたいところがいっぱいあるんだけど、このコロナ騒ぎで旅行なんてできなくて、一人旅もしにくいし、誰か一緒に行ってくれないかなあ。(続く)