不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 582 家賃1万円の貸店舗 若者の夢を後押しすることに
うちの店舗の隣には、30年以上も営業するスナックがあった。店のママが入院して1年ほど店を閉めていたが、同じ敷地に住む家主には何の連絡も明け渡しもしていないので、ずっと家賃が発生していた。 家主も心(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 581 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の心掛け 感謝の姿勢に頭が下がる
以前にもこのブログで取り上げたEさん。かつてはホームレスで、現在は生活保護を受けている高齢男性だ。先日、街でばったり会って立ち話をしたのだが、国から支給された特別定額給付金の10万円をそっくり福祉に寄(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 580 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 時々来る面白い営業電話 つれない反応に拍子抜けも
当店にも日に何本かは営業電話が入る。マンション用地の紹介依頼か、住宅総合保険やリフォーム業者からの営業電話だ。だが、年に1~2度、「今ネットで御社名を検索すると、最初のページに出てくる誹謗中傷の書き込(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 579 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 無神経な若い女性滞納者 周囲への迷惑を自覚するべき
当社管理の店舗を借りている若い女性Aさん。賃料は10万円。最初の1年は家賃が入っていたが、その後徐々に遅れ始め、今は13カ月の滞納だ。 連帯保証人は、道路の整備などを請け負う建設会社経営者の母親。当初(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 578 入居者の背信行為 家主の厚意にそれはひどい
以前、この紙上ブログで紹介した「人がよすぎる家主」の続編。同居していた母親が亡くなった姉妹が家賃を持参した際に、「おたくも大変だろうから、今月の家賃は払わなくていいよ」と言い、更に家賃を1万円下げた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 577 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃滞納が許容の限界に 連帯保証で返済続けるも
20年以上の付き合いになる老婦人Cさんがいる。一人暮らしだが生活保護は受けていない。若い頃に知り合いの連帯保証人を引き受けて、借りた本人が消息不明になったことで、代わりに返済を続けている。年齢は70代の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 576 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 保証会社の審査が通らない 兄姉と疎遠、生活保護に
入居者の中で、私が最も信用している女性Aさんがいる。当社の管理物件に入居してもう15年以上も経つが、家賃は前月の半ばには必ず振り込んできてくれる。今まで遅れたことなど一度もない。 かつては母親と同居(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 575 同業者にかけた迷惑 よかれと思い、頼んだが
以前、「自分の立場が分かっていない客」という記事で書いた貸家に問い合わせが入った。私の夏休み真っ最中のこと。「すぐ見たい。今日これから見られないか」と言うが、それは無理な話だ。現地待ち合わせになるし(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 574 ナーバスな老婦人から電話 たった2時間に大げさではないか
夕方6時過ぎ、2LDKで一人暮らしをしている老婦人から私の携帯に電話が入った。「昨日、ガスメーターの交換に来てもらったときに使えたガスコンロがつかなくなった。ガス会社に電話したら『電池切れじゃないか』と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 573 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 客付会社からの要求に苦慮 家主の立場にも配慮を
多摩郊外で、当社が「礼金0、敷金0」の条件で入居者募集している物件がある。古いアパートだし、このご時勢で礼金0は当たり前としても、私は「敷金1は預かったほうがいい」と反対した。だが、家主が「出るときのク(続く) -
571 同業者なのに続く家賃滞納 信用問題という自覚なし
ある家主から相談を受けた。「205号室に入っているAさん、家賃が2カ月半も遅れているが、どうしたものか。オタクから言ってもらえないだろうか」とのこと。それは構わない。だが、驚いたことにそのAさんは同業者だ(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~572 法人客に振り回されて 無責任な交渉が腹立たしい
多摩地域で長く空いていた1Kの部屋に客付会社から問い合わせが入った。客はそれなりに名の知れた企業。「事務所として使いたいが、問題ないか」というもの。他の部屋でも整体院や仕事部屋にしていたケースもあるの(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 570 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 史上最悪の条件に思案 生活保護目指し入居審査へ
当社が管理するアパートに問い合わせが入った。電話で話をすると、入居には厳しい属性であることが分かった。問い合わせしてきた客は現在妊娠6カ月。他に子供はいないとのことで、入居するのはこれから生まれる予(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 569 当社で家賃を立て替え 家賃管理の流儀貫きたいが…
家賃管理を行っている当社では、滞納家賃を立て替えている入居者が何人かいる。 当社は家賃管理料として総額の5%をいただいている。家主が直接家賃を受け取らず、当社に手数料を払って家賃管理を委託する理由(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 568 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 度を超えた〝上から目線〟 人柄が悪いと損をする
多摩地区で管理するアパートの1室を店舗として使っている40代後半の女性がいる。契約のときから〝上から目線〟の口の利き方で、契約書の説明をしながらも「今からでも断りたい」と思っていた。「私は客よ。当然こ(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 567 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 年金暮らし女性の部屋探し 自分の立場が分かっていない
同業者から多摩郊外の貸家への問い合わせが入った。検討しているお客さんがいて内見したいという。だが、どうも案内に不慣れなようなので、「私も行きましょうか」と伝えると、喜んでくれた。通常、先に担当者の名(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 566 コロナ禍で家主からの相談 入居者から家賃減額求められ
このコロナ騒動で、当社にも「収入が減ってしまったので家賃を待ってもらえないか」との電話が何件か入るようになった。ゴールデンウィークの最中に家主から入った相談の電話も同じような内容だった。その家主のア(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 565 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 思い込みが激しい入居者 頭は固く、聞く耳持たず
一流大学を出ていながら卒業後に定職に就かず、長くフリーター生活を送っている入居者がいる。30代前半の男性で、とにかく頭が固い。私がどう助言しようがまったく聞く耳を持たない。それでいて、しょっちゅう店に(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 564 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 付き合いたくない同業者 心ない対応が悲しい
この業界に入って31年、私が金輪際付き合いたくないと思っている事業者がある。いくつかの支店を持つ事業者で、それぞれに不快な思いをしている。 まずA支店での経験。私がこの業界に入って間もないころ、A支(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 563 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 部屋探しをしないことのススメ 好青年だが、世間を知らず
アルバイトで生活している青年が来店した。「この辺りで家賃3万円くらいまでで風呂付き、エアコン付きの物件はないでしょうか」と聞く。立川駅徒歩10分で3万円というのは風呂なし、エアコンなしで、築年数の古い物(続く)