不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~591 ふとしたことから入居者の相談に 経営者見習いに指南の必要
同じ大学を卒業した2人の女性が、当社が管理するマンションでルームシェアをすることになった。2人とも性格がよく、共同生活は長く続くと思われた。しかし片方が実家に帰ることになり、わずか半年で終えんを迎えた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 590 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 案内翌日にまさかの展開 都合のいい言い分に驚く
当社の「ペット可」物件にユーザーから問い合わせが入った。「犬と猫ではないですが、申し込みは可能ですか」と聞く。私が「2階の部屋で室内飼いになるので、大型の犬や爬虫類でなければ大丈夫です」と伝えると、(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~589 若い経営者の見上げた心意気 信用の大切さを第一に
社員が部屋探しをする際には必ず当社に紹介してくれる経営者がいる。年齢は30代半ば。社員数は5人ほどだが、ほとんどがうちのお客さんだ。 1年前に当社に連れてきた新人の部屋探しでは、条件にぴったりの部屋(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 588 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者の生活環境に変化 2つの物件を交換できれば
多摩郊外に貸し家やアパートを複数所有する家主がいる。こちらのコラムに何度も登場している〝人がよすぎる家主〟だ。その家主が持つ3LDKのテラスハウスの1部屋に姉妹が住んでいる。入居当初は両親が健在だったが(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 587 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 若い女性滞納者 その後・結末 〝逆の立場なら〟と考えて
当初、「1月末に退去してから滞納分を分割で支払う」「少し安い物件に引っ越して、今の家賃との差額を大家に返金する」と言っていた若い女性経営者Aさん。私は今の家賃でさえ1年以上も払っていないのに、安い店舗(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~586 若い女性滞納者 その後2 あだで返す姿勢が許せない
賃料を1年も滞納している女性経営者Aさん。私が支払いを促したメールに対し、「なぜそんなケンカ腰の言い方をするのですか。悲しくなります」と返してきた。「悲しくなるのはこっちのほう」と私が返すと、その後は(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 585 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 若い女性滞納者 その後1 経営者の自覚に欠ける
家賃を1年以上滞納している若い女性経営者Aさん。起業当初は、某企業のフランチャイズ(FC)としてノウハウを提供してもらっていたが、すぐにFC契約を解除した。その後経営は順調だったが、1人の男性客の来訪を受け(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 584 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 広告料の上乗せ要求に思う 不公平感の改善が必要
広告に反響があるのはうれしいが、こういうのは困る。当社の募集物件によく問い合わせをくれる業者で、「広告料は付きませんか」といつも聞く。私が丁重に「そういうのはやっていません。申し訳ありません」と答え(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 583 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 転入者の立ち会いに参加 細かすぎる家主に疲労困ぱい
普段、転入時の立ち会いはしない。契約が完了し、鍵の引き渡しが済んでいれば、管理会社が立ち会う必要はないからだ。 だが、先日、前入居者の退去から新入居者の転入まで日にちがなかったため、その〝立ち会(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 582 家賃1万円の貸店舗 若者の夢を後押しすることに
うちの店舗の隣には、30年以上も営業するスナックがあった。店のママが入院して1年ほど店を閉めていたが、同じ敷地に住む家主には何の連絡も明け渡しもしていないので、ずっと家賃が発生していた。 家主も心(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 581 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ある生活保護受給者の心掛け 感謝の姿勢に頭が下がる
以前にもこのブログで取り上げたEさん。かつてはホームレスで、現在は生活保護を受けている高齢男性だ。先日、街でばったり会って立ち話をしたのだが、国から支給された特別定額給付金の10万円をそっくり福祉に寄(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 580 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 時々来る面白い営業電話 つれない反応に拍子抜けも
当店にも日に何本かは営業電話が入る。マンション用地の紹介依頼か、住宅総合保険やリフォーム業者からの営業電話だ。だが、年に1~2度、「今ネットで御社名を検索すると、最初のページに出てくる誹謗中傷の書き込(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 579 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 無神経な若い女性滞納者 周囲への迷惑を自覚するべき
当社管理の店舗を借りている若い女性Aさん。賃料は10万円。最初の1年は家賃が入っていたが、その後徐々に遅れ始め、今は13カ月の滞納だ。 連帯保証人は、道路の整備などを請け負う建設会社経営者の母親。当初(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 578 入居者の背信行為 家主の厚意にそれはひどい
以前、この紙上ブログで紹介した「人がよすぎる家主」の続編。同居していた母親が亡くなった姉妹が家賃を持参した際に、「おたくも大変だろうから、今月の家賃は払わなくていいよ」と言い、更に家賃を1万円下げた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 577 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家賃滞納が許容の限界に 連帯保証で返済続けるも
20年以上の付き合いになる老婦人Cさんがいる。一人暮らしだが生活保護は受けていない。若い頃に知り合いの連帯保証人を引き受けて、借りた本人が消息不明になったことで、代わりに返済を続けている。年齢は70代の(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 576 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 保証会社の審査が通らない 兄姉と疎遠、生活保護に
入居者の中で、私が最も信用している女性Aさんがいる。当社の管理物件に入居してもう15年以上も経つが、家賃は前月の半ばには必ず振り込んできてくれる。今まで遅れたことなど一度もない。 かつては母親と同居(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 575 同業者にかけた迷惑 よかれと思い、頼んだが
以前、「自分の立場が分かっていない客」という記事で書いた貸家に問い合わせが入った。私の夏休み真っ最中のこと。「すぐ見たい。今日これから見られないか」と言うが、それは無理な話だ。現地待ち合わせになるし(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 574 ナーバスな老婦人から電話 たった2時間に大げさではないか
夕方6時過ぎ、2LDKで一人暮らしをしている老婦人から私の携帯に電話が入った。「昨日、ガスメーターの交換に来てもらったときに使えたガスコンロがつかなくなった。ガス会社に電話したら『電池切れじゃないか』と(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 573 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 客付会社からの要求に苦慮 家主の立場にも配慮を
多摩郊外で、当社が「礼金0、敷金0」の条件で入居者募集している物件がある。古いアパートだし、このご時勢で礼金0は当たり前としても、私は「敷金1は預かったほうがいい」と反対した。だが、家主が「出るときのク(続く) -
571 同業者なのに続く家賃滞納 信用問題という自覚なし
ある家主から相談を受けた。「205号室に入っているAさん、家賃が2カ月半も遅れているが、どうしたものか。オタクから言ってもらえないだろうか」とのこと。それは構わない。だが、驚いたことにそのAさんは同業者だ(続く)