不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ不動産屋の独り言602 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 引っ越し時のあいさつ コロナ禍だからこそ必要
郊外の2DKのアパートに、他社の紹介で申し込みが入った。審査も通り、契約に来てもらうと、入居者は男性1人のはずだが彼女を連れてきた。「お1人で住まわれるのではなく同棲するのですか」と聞くと、「いえ、まだ(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言601 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 相場よりはるかに安い家賃2 値上げではなく立ち退き交渉に
投資の失敗も、お気の毒ではあるがご主人が亡くなったことも、家賃を免除したり値下げする理由にはならないもの。家賃は借主の事情で決まるものではないから、である。冷たいようだが12万円しか払えないというのな(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言600 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 相場よりはるかに安い家賃1 既得権ではないはず
多摩郊外の貸家に20年ほど住んでいる女性がいる。入居した当初はご主人と息子2人と4人で暮らしていて、家賃は30万円だった。住み込みで働くお手伝いさんの部屋まである豪邸で、家賃相場としては決して高くはない。(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言599 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 断るしかなかった借金の依頼 夢は自分で叶えるもの
お母さんは「また来ます」と言って帰っていったが、ここ3カ月、約束した月5万円の返済が滞っていて、そのことへのおわびなら電話でも済む。わざわざアポも取らずに訪問してくるのだから新たな借金の相談であると分(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言598 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 断るしかなかった借金の依頼1 追加を求められても
もう20年以上の付き合いになる外国人がいる。当時、日本人男性と結婚してレストランをやっていた。そこそこ繁盛はしていたが、駅に近い店舗でそれなりに賃料が高く、それがだんだんと経営を圧迫していった。更新直(続く) -
紙上ブログ不動産屋の独り言597 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 保証会社の審査は通ったが断った客 期日過ぎても連絡なし
普段から仲良くしている同業者が、隣町の格安物件を案内してくれて申し込みが入った。隣町といってもかなり遠く、電車で行ったなら5駅、車で案内しても片道20分以上かかる。 申し込み時に担当者から「家賃の(続く) -
不動産屋の独り言 賃貸現場の喜怒哀楽 596 客商売は奇縁の連続 学びを糧に進んでいく
40年来の付き合いになる家主がいる。もともとは、私が25歳頃に埼玉県で新築マンションを購入した数年後から付き合いが始まった地元の電気屋さんで、私はその客だった。 驚くほど良心的で、技術力も高い。おま(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 595 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 「留守中の住居侵入」を訴える客 神経質なのか、勘違いなのか
当社の風呂なし物件に6年間住んでいる男性から相談があった。「留守中に誰かが室内に入っていると思う」と言う。 男性は50代半ば。居酒屋で働いているから午後に出かけて夜遅くに帰ってくる。「出かけるとき(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 594 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 家主の〝予測〟続いても 先行き不透明な時代だから
多摩郊外の連棟式のテラスハウスが1部屋空いた。リフォームもすぐに終えて、広告を出したが、このご時世、半年以上空くことも私は覚悟していた。 募集を開始してすぐ家主から電話が入った。「このご時世だか(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 593 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 親しい同業者からの配慮 「家主がいい人だからこそ」
四半世紀も仲良く付き合っている同業のA社。そのA社の募集物件の201号室(ワンルーム)を案内することになった。 念のためA社に「Yハイムを紹介したいお客さんがいますが、こちらの物件は同業者の客付け不可で(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 592 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 コロナ禍で3人の老婦人から泣かれた 寂しさに寄り添うのも仕事
コロナ禍ということもあって、高齢者でなくても毎日不安の中で生活している人は多いと思う。管理会社の義務ではないが、高齢入居者の話を聞くことも仕事の一つだ。相談に乗ったり、お年寄りには分かりにくい手続き(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~591 ふとしたことから入居者の相談に 経営者見習いに指南の必要
同じ大学を卒業した2人の女性が、当社が管理するマンションでルームシェアをすることになった。2人とも性格がよく、共同生活は長く続くと思われた。しかし片方が実家に帰ることになり、わずか半年で終えんを迎えた(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 590 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 案内翌日にまさかの展開 都合のいい言い分に驚く
当社の「ペット可」物件にユーザーから問い合わせが入った。「犬と猫ではないですが、申し込みは可能ですか」と聞く。私が「2階の部屋で室内飼いになるので、大型の犬や爬虫類でなければ大丈夫です」と伝えると、(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~589 若い経営者の見上げた心意気 信用の大切さを第一に
社員が部屋探しをする際には必ず当社に紹介してくれる経営者がいる。年齢は30代半ば。社員数は5人ほどだが、ほとんどがうちのお客さんだ。 1年前に当社に連れてきた新人の部屋探しでは、条件にぴったりの部屋(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 588 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 入居者の生活環境に変化 2つの物件を交換できれば
多摩郊外に貸し家やアパートを複数所有する家主がいる。こちらのコラムに何度も登場している〝人がよすぎる家主〟だ。その家主が持つ3LDKのテラスハウスの1部屋に姉妹が住んでいる。入居当初は両親が健在だったが(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 587 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 若い女性滞納者 その後・結末 〝逆の立場なら〟と考えて
当初、「1月末に退去してから滞納分を分割で支払う」「少し安い物件に引っ越して、今の家賃との差額を大家に返金する」と言っていた若い女性経営者Aさん。私は今の家賃でさえ1年以上も払っていないのに、安い店舗(続く) -
不動産屋の独り言~賃貸現場の喜怒哀楽~586 若い女性滞納者 その後2 あだで返す姿勢が許せない
賃料を1年も滞納している女性経営者Aさん。私が支払いを促したメールに対し、「なぜそんなケンカ腰の言い方をするのですか。悲しくなります」と返してきた。「悲しくなるのはこっちのほう」と私が返すと、その後は(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 585 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 若い女性滞納者 その後1 経営者の自覚に欠ける
家賃を1年以上滞納している若い女性経営者Aさん。起業当初は、某企業のフランチャイズ(FC)としてノウハウを提供してもらっていたが、すぐにFC契約を解除した。その後経営は順調だったが、1人の男性客の来訪を受け(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 584 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 広告料の上乗せ要求に思う 不公平感の改善が必要
広告に反響があるのはうれしいが、こういうのは困る。当社の募集物件によく問い合わせをくれる業者で、「広告料は付きませんか」といつも聞く。私が丁重に「そういうのはやっていません。申し訳ありません」と答え(続く) -
紙上ブログ 不動産屋の独り言 583 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 転入者の立ち会いに参加 細かすぎる家主に疲労困ぱい
普段、転入時の立ち会いはしない。契約が完了し、鍵の引き渡しが済んでいれば、管理会社が立ち会う必要はないからだ。 だが、先日、前入居者の退去から新入居者の転入まで日にちがなかったため、その〝立ち会(続く)