知って得する建物の豆知識 記事一覧
-
知って得する建物の豆知識 184 画像の修正 〝撮って出し〟はNG ウェブと印刷解像度に注意
物件の写真は簡単なウェブやチラシ程度に使う場合でも、撮りっぱなしの画像を使うのではなく、一定の修正を施すことで見栄えがグッとよくなり、訴求効果が高まります。撮影はスマホでもいいし、カメラならコンデジ(続く) -
知って得する建物の豆知識 183 建築写真 ミラーレス一眼は必要 大きく撮影、トリミングの余白を
写真にはポートレートや風景写真、商業写真など様々な分野があり、それぞれエキスパートがいます。もちろん、建築分野にも専門家がいて、有名建築家の建物完成写真や作品集用の写真を撮影します。高価な機材を数多(続く) -
知って得する建物の豆知識 182 コートハウス 閉鎖的な外観を避ける プライバシー確保にも注意
コートハウスは元々気候が厳しく、外敵との戦いが多かったイスラム圏や中近東の居住様式として発達してきました。平面的には「ロの字」や「L字型」を基本にしています。イスラム圏のコートハウスは通路側に高い壁(続く) -
知って得する 建物の豆知識 181 直交集成材「CLT」 スギ材活用に期待 高い耐力・断熱性能
最近、商業建築や集合住宅向けの大型木造工法として注目されているのが『CLT工法』です。 CLTとはCross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略で、木材資源の豊富なオーストリアやスイ(続く) -
知って得する建物の豆知識 180 打ち放し コストのかかる仕上げ 断熱性低く、デメリット多く
一般的にコンクリートの躯体は表面の中性化や劣化、汚れを防ぐ意味から何らかの被覆が必要です。被覆はレンガ、タイル、モルタル、金属板、木材、塗装などが使われてきました。その被覆を省き、コンクリートの打設(続く) -
知って得する建物の豆知識 179 左官職人 自然志向で需要増 技術は先人にかなわず
建築には水をほとんど使わないドライ工法と、水を多く使うウエット工法があります。以前は内部の壁塗りや外壁のモルタル塗りなど多くの水を必要としました。水を使う漆喰やモルタルは施工が天候に左右され、工期が(続く) -
知って得する建物の豆知識 178 コンクリートの打設 施工プロセスを紹介 ゴミの層除去が大事
造成工事や建築工事で多く目にするコンクリート工事ですが、身近な割には施工プロセスを理解していない人が少なくありません。 コンクリートには鉄筋と組み合わせて使う鉄筋コンクリートと、荷重のかからない土(続く) -
知って得する建物の豆知識 177 パティオとポルチコ リッチな空間演出 雨、日差しも防ぐ優れもの
バブル後期にパティオ(Patio)という言葉をはやらせたテレビドラマがありましたが、パティオとはスペイン語に由来する「中庭」の意味です。本家スペインではタイル貼りの床で、天井がなく、噴水や植栽などが配置さ(続く) -
知って得する建物の豆知識 176 暖炉 カーボンバランスに優れ 憧れあるも使用率は?
長年、住宅設計を手がけてきた感触からすると、一定レベル以上の予算がある場合に提案して採用されることの多い設備のトップは暖炉です。コスト重視の設計でもワンポイントの贅沢として取り入れられることもありま(続く) -
知って得する建物の豆知識 175 スランプ試験 沈下量で強度を推定 これまで以上に性能重視
住宅に使われるコンクリートは構造体全てを鉄筋コンクリートで造るRC造以外では、基礎と土間です。土間とは構造を負担しない床面のことで主に玄関周りや床下、水回りに使われます。基礎コンクリートについては耐震(続く) -
知って得する建物の豆知識 174 支持地盤 ボーリング調査で杭サイズ決定 横浜傾きマンション 真実解明を
横浜のマンション不同沈下事件で、全国のマンションに疑惑の目が向けられかねない状況です。これから色々出てきそうですが、横浜の件では最後に打設した8本の杭寸法が不足しており、支持地盤に到達していないこと(続く) -
知って得する建物の豆知識 173 指図 木割りの知識不可欠 確実なのは建築模型
人にあれこれ命令することを「指図(さしず)する」と言いますが、本来の意味は建築の設計図を表す古い言葉です。日本の建築は民家や農家は別として、寺社建築、貴族の住まいなど、ほとんどは中国や百済から伝来した(続く) -
知って得する建物の豆知識 172 オーレスンリンク 欧州へと向かう橋 人気海外ドラマの舞台にも
最近はネット動画の配信サービスが増えてきました。HULUやNETFLEX、dTV、Amazonビデオ、U-NEXTなど月額500~900円程度で海外ドラマなど豊富なコンテンツを楽しめます。 海外TVドラマの分野で「24」や「Breaking(続く) -
知って得する建物の豆知識 171 斗ぎょうと蟇股 美しい構造体 寺社鑑賞の楽しみに
お寺に出かけて建物を見ると、軒先に複雑な構造体があるのに気づかれると思います。これは屋根や軒など、上からの荷重を縦横に組み合わせた部材によって受ける部分で「斗(と)ぎょう」と言います。横材を受ける面取(続く) -
知って得する建物の豆知識 170 アイランドキッチン 将来は隠せるものも? 簡単調理の家庭増え
最近の設計案件ではアイランドキッチンが当たり前です。施主の奥様にメリットやデメリットを説明してもアイランドキッチンありきで、聞く耳を持っていません。 戦後のキッチンの歴史を見ると、まず文化住宅と呼(続く) -
知って得する建物の豆知識 169 石膏ボード 様々なタイプで暮しを演出 有害性指摘も日本製は安心
建材における「米のメシ」ともいえるのがPB、すなわち石膏ボード(プラスターボード)です。内装下地材ですので、完成した物件で目にすることはありませんが、床・壁・天井のあらゆる部位に使われています。石膏ボー(続く) -
知って得する建物の豆知識 168 ゼネコンの歴史 江戸初期には請負誕生 警察管轄の時代も
一般にゼネコンとはGeneral Contractor(ゼネラル・コントラクター)の略とされています。Contractorは「請負者」なのでGeneral Contractorは「総合請負業者」を意味し、日本では「総合建築業」を指します。下請け(続く) -
知って得する建物の豆知識 167 透湿防水シート 通気層の組み合わせが肝
戦後の住宅外壁の流れを概観すると、当初は構造材の上に板やトタン(波板鉄板)を直張りした外壁が主流を占め、断熱や防水という概念は全くありませんでした。その後、モルタル塗りが登場して主流を占めますが、最初(続く) -
知って得する建物の豆知識 166 割栗石 基礎底面を強くする 力を逃がす隠れた役者
欠陥住宅に結びつく不同沈下を防ぎ、地震に強い構造体を得るには、基礎底面の強度が重要な要素の一つです。建物本体は荷重が均一に分布しているわけではなく、水回りや収納周りは重量が大きく、リビングや居室エリ(続く) -
知って得する建物の豆知識 165 最小限住宅 都市インフラに依存しない新しい可能性
終戦後、深刻な住宅不足を補うために「最小限住宅」という考え方が多くの建築家から提案されました。とにかく戸数を造って不足を補うのが目的で、池辺陽は片流れ屋根の「立体最小限住宅」(1950)を、増沢洵は最小限(続く)